「戦術をあからさまに批判してる!」「全く不必要」武藤嘉紀の“率直発言”に元イングランド代表FWが物申す

2019年08月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

武藤のコメントをこき下ろす

初出場となったノーリッジ戦で満足のいくパフォーマンスを見せられなかった武藤。試合後のコメントが物議を醸している。 (C) Getty Images

 ニューカッスル・ユナイテッドに所属する日本代表FW武藤嘉紀の発言が波紋を広げている。

 武藤が物議を醸すコメントを残したのは、現地時間8月17日に行なわれたプレミアリーグ第2節で、昇格組のノーリッジ・シティに1-3と敗れた後のことだった。

 この試合で67分からピッチに立つも、27分間でわずかに5度しかボールに触れずに見せ場を作れなかった武藤は、「孤立していると感じました」と率直なコメントを残した。

「本当に難しい試合になりました。孤立していたと感じましたし、常に3人か4人の相手に囲まれていました。フォワードとしてとてもタフで、チームも試合を通して苦戦しました。前半の様子をベンチから見ていて、ジョエリントンも苦戦していたから、僕がピッチに立ったとしても難しいものになると予想していました」

 しかし、チームが開幕連敗スタートとなったこともあり、武藤のコメントはスティーブ・ブルース監督に対する批判だとして、あらぬ方向へ飛び火。英国のサッカー専門メディア『HITC』は、「公の場に出て、苦労を強いられたと率直に意見をすることは、今のチーム状況に会って、あまりお勧めできる行為ではない」と批判していた。

 サポーターからも批判の声が上がるなかで、武藤の発言に意見した識者がいる。今夏に現役を引退した元イングランド代表FWのダレン・ベントだ。

 かつてニューカッスルの"宿敵"サンダーランドでも活躍し、キャリア通算179ゴールを決めてイングランドでも指折りのゴールゲッターとして名を馳せたベントは、武藤のコメントについて、英メディア『Football Insider』の取材に対して、ズバリと意見した。

「決して良くないね。なぜならブルースの戦術をあからさまに批判しているからだよ。僕には彼が孤立している理由が分かったね」

 サンダーランド時代にブルースの下でプレーした経験もあるベントは、さらに次のようにこき下ろしている。

「あのコメントは監督に対して、『あなたのサッカーでは、ゴールが取れません』と言っているようなものだ。それはブルースとじかに話し合えばいいものだし、わざわざ公の場で言うものではない。あれでは監督に少しばかり圧力をかけているように見える。

 そうすることでニューカッスル・ファンはどうなるのか? 『ほら見ろ、全てブルースのせいなんだ。選手たちも監督の戦術を信じてないじゃないか』となるんだ。それはチームには全く不必要な問題だよ」

 低調なスタートをきったチームにあって、出場時間が限られている武藤。このコメントで、さらに立場が悪くすることになるのか。現地時間8月25日に行なわれるトッテナム戦での起用法に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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