好機演出の柴崎岳、デポルティボでの公式戦デビュー戦で90分フル出場! チームも土壇場の決勝弾で劇的勝利

2019年08月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

アグレッシブに戦い続けた柴崎

デポルティボでの最初の公式戦で安定感抜群のプレーを披露した柴崎は、チームの開幕戦白星に貢献した。 (C) Getty Images

 現地時間8月18日、2019-20シーズンのラ・リーガスマートバンク(スペイン2部)の開幕戦が行なわれ、デポルティボ・ラ・コルーニャが本拠地でレアル・オビエドを迎え撃った。

 今夏の移籍市場でヘタフェからデポルティボに入団し、その起用法が注目された日本代表MF柴崎岳は先発出場。4-2-3-1の2ボランチの右で新天地での公式戦デビューを飾った。

 本拠地リアソールでの開幕戦で、ホームサポーターたちの大声援を送るなかでキックオフを迎えた一戦は、立ち上がりから両軍が積極果敢なフォアチェックを仕掛け、局面では激しい肉弾戦が展開されるアグレッシブな様相のなかでの睨み合いが続いた。

 そのなかで柴崎も果敢なプレーを披露。そして先制点の起点となる。

 18分、自陣でのパスカットから敵陣へ運んだ柴崎が左サイドへ展開。これを受け取ったバレがエリア中央へラストパスを送り、CFのコネが相手GKともつれながらも押し込んだ。この時の接触プレーで一度はノーゴールの判定となったが、VAR判定の末に覆って、無事に得点が認められた。

 その後も危なげなくオビエドの反撃を封じたデポルティボは1点のリードを保って、前半を終えた。

 後半も試合の主導権を握ったのは、ホームチームだった。1点を追うオビエドの攻撃を巧みにかわし、素早いパスワークで瞬く間にボールを前線へと繋いで敵陣へと攻め入った。

 そして、56分にデポルティボは追加点を奪う。10番のアケチェがゴール正面のエリア外から豪快なミドルシュートを突き刺したのだ。

 チームが優位に立つなかで、柴崎も堂々としたプレーを見せる。前半と同様に守備に重きを置きつつ、ボランチでコンビを組むベルガンティニョスとのバランスを見ては、時折、アグレッシブに前進。さらに局面での激しい肉弾戦にも果敢に挑んでは攻撃の起点となった。

 しかし、オビエドも69分に一矢報いる。FKからエリア内に放り込んだボールをゴンサレスがフリック。これがエリア内中央に立っていたデポルティボのソンマに当たってゴールに吸い込まれた。

 これで勢いが付いたオビエドは攻勢を強め、デポルティボを自陣に押し込むと、78分に右サイドに開いたサンガリのアーリークロスに途中出場のガーナ人FWオベングがヘディングで同点弾をねじ込んだ。

 追いつかれた直後にデポルティボは、79分にインテルからレンタルで獲得したイタリア人FWのサムエレ・ロンゴを、85分にはベネズエラ人ストライカーのサントスと矢継ぎ早に攻撃的なカードを切った。そして、この交代策が見事に的中する。

 88分、CBのランブロプーロスが自陣から蹴ったロングボールに抜け出したサントスが鮮やかなトラップで相手DFをかわしてから左足一閃。この強烈なシュートがゴールを射抜いたのだ。

 土壇場で勝ち越したデポルティボは、その後のオビエドの猛反撃を耐え、3-2での劇的な勝利を挙げた。

 90分フル出場を果たしてチームの勝利に貢献した柴崎。昨シーズンはヘタフェで指揮官の構想外となっていただけに、上々のスタートを切ったと言えるだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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