リバプールが14年ぶりにUEFAスーパーカップ戴冠! チェルシーとの大会史上初の英国勢対決をPK戦の末に制す

2019年08月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

PK戦の末に同国対決を制する

2ゴールを決めて存在感を示したマネ。今季初のスタメン起用にしっかりと応えてみせた。 (C) Getty Images

 現地時間8月14日、トルコ・イスタンブールにあるヴォーダフォン・パークで、UEFAスーパーカップが行なわれ、昨シーズンのチャンピオンズ・リーグ王者リバプールと同じくヨーロッパリーグ王者のチェルシーが対戦した。

 1972年の初開催以来、大会史上初めてとなるイングランド勢同士の顔合わせとなった一戦。その序盤戦の主導権を握ったのはリバプールだった。キックオフ直後から持ち味の積極果敢なフォアチェックで相手を押し込むと、鋭い仕掛けで相手ゴールに迫っていった。

 一方のチェルシーも、少しずつギアを上げると。22分には、思い切った仕掛けからエリア内に侵入したペドロがクロスバー直撃のシュートを放ち、リバプールのゴールを脅かした。そして、勢いに乗ったブルースは先手を取る。

 36分、中央からドリブルで仕掛けてDFを引きつけたプリシッチのスルーパスをエリア内で受けたジルーが、相手GKアドリアンとの1対1を難なく制してゴール右下隅へシュートを流し込んだ。

 フランス代表FWが勝負強さを発揮して先制に成功したチェルシーは、残り時間を危なげなく消化。前半を1-0とリードして折り返した。

 迎えた後半、1点のビハインドを追うリバプールは、チェンバレンに代えて、温存していたブラジル代表FWフィルミーノを投入。この交代策がさっそく功を奏する。

 48分、ファビーニョのロブパスにエリア内で反応したフィルミーノがフリーとなっていたマネへと繋ぎ、これを受けたセネガル代表FWがねじ込んだ。

 開始早々に試合を振り出しに戻したリバプールは、俄然、攻勢を強め、49分にファビーニョ、50分にヘンダーソン、さらに53分にフィルミーノと矢継ぎ早にチェルシーゴールに迫っていった。

 一方、出鼻を挫かれたチェルシーだったが、徐々に落ち着きを取り戻すと、プリシッチを起点とした攻撃を展開して、敵陣深くに攻め入った。これによって試合は65分以降、一進一退の攻防戦の様相を呈していった。

 互いに一歩も譲らない攻防戦が続くなかでリバプールは、75分にCKの流れからサラーとファン・ダイクが決定的なシュートを立て続けに放っていったが、いずれもチェルシーの守護神ケパのビッグセーブに阻まれ、得点には至らない。

 一方のチェルシーも83分に敵エリア内でフリーとなった途中出場のマウントがゴールネットを揺らしたが、直前のプレーがオフサイドを取られて、得点は惜しくも幻となった。

 互いに決定機を逃し、追加点を挙げられなかった試合は、延長戦に突入する。痺れる展開が続いたなかで、次点を奪ったのは、リバプールだった。95分、左サイドに開いたフィルミーノがマイナスにクロスを供給。これをマネがゴール右上へ狙いすましたシュートを蹴り込み、名手ケパの牙城を崩した。

 逆転を許したチェルシーは直後から怒涛の反撃を開始。すると、101分にエイブラハムが相手GKアドリアンとの接触でPKを獲得し、これをジョルジーニョが決めて同点とした。

 ともに得点を奪ったことで一気にオープンな展開となった延長戦は、その後、チェルシーが幾度となくリバプール・ゴールへ迫ったものの、アドリアンの好守もあって決勝点は奪えず……。結局、試合はPK戦で雌雄を決することになった。

 PK戦では、先攻のリバプールが5人全員成功したのに対し、チェルシーは5人目のエイブラハムがアドリアンに阻まれて万事休す。今年度のUEFAスーパーカップは、リバプールが、2005年大会以来通算4度目の戴冠を果たして、幕切れとなった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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