「なぜ彼を使わない?」ポルトの衝撃的な敗北に”中島待望論”浮上! 指揮官の弁明にサポーターからは不満が噴出

2019年08月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「歴史的な一戦」と現地紙

未だ公式戦で出番がない中島。指揮官は「時間が必要」と表現したが……。 (C)Getty Images

 現地時間8月10日、リーグ開幕を迎えたポルトはアウェーで昇格組のジウ・ヴィセンテと対戦。優勝候補が、完全な格下に1-2で敗れるという衝撃的な結末となった。

 この結果をポルトガル紙の『A BOLA』は「ジウ・ヴィセンテによる偉大なる勝利」、『Record』は「歴史的な勝敗を生んだ一戦」と大々的に報じれば、フランス紙『L`Equipe』も「ポルトは昇格したジウ・ヴィセンテにピッチに叩きつけられた」とこの敗北を驚きをもって伝えている。

 今夏にポルトに新加入した中島翔哉は、この試合でベンチ入りしたものの、セルジオ・コンセイソン監督の選択した交代カードに含まれず、出場機会を得ることはなかった。

 現地紙『O Jogo』によれば、試合後の記者会見で中島を起用しなかった理由について、コンセイソン監督は、このようにコメントしたという。

「中島は、このクラブがどういうものであるかということを知る過程にある。彼がこれまで在籍したポルティモネンセや中東のクラブでの在り方とは非常に異なるからだ。時間が経てば他の選手と同様に適応し、チームにポジティブな要素を提供するだろう。非常にいい選手だし、我々は彼を頼りにしている」

 昨シーズンの主力が多数移籍した状態でスタートした3年目のコンセイソン体制において、中島は補強の目玉として期待されていた。

 だが、先日行われたチャンピオンズ・リーグ予選3回戦第1レグのクラスノダール戦でベンチ外となり、ジウ・ヴィセンテ戦でも出番なし。まだ指揮官の信頼を得るには至っていないということだろう。

 中島に限らず、このポルトガル人監督の選手起用や戦術には疑問の声も多いようだ。プレシーズン中からの新戦力を十分にテストせず、昨シーズンの戦い方に固執する姿勢に、メディアやサポーターから疑問の声が上がっている。

 コンセイソン監督は試合後の会見で「(CL予選の)クラスノダールとの試合もこなし、我々は疲れていた。(先発起用したFW)ソアレスはチャンスを作ったけれどゴールを決められず、チームにとっても彼にとっても不幸だったとしか言いようがない」と弁明した。

 だが、現地サポーターは納得していない。『Record』は「衝撃的な敗北が繰り広げられ、アウェーに同行したサポーターたちは、頭を下げた選手たちにまばらな拍手を送った。サポーターの一部はポルトのバスが出た後もスタジアムに留まり、クラブへの抗議を表明していた」と伝えている。

 ポルトの公式アカウントにもサポーターから多数の意見が寄せられている。なかには、「なぜ中島を使わない?」、「コンセイソンはきちんと説明するべきだ。ナカジマが優れていることは誰もが知っている」といった"中島待望論"を唱えるファンも少なくないようだ。

 次の公式戦は、13日に控えるクラスノダールとのCL予選3回戦の第2レグとなる。敗北は許されないポルトにおいて、中島の起用にも注目が集まりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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