「あとは自分のコンディションだけ」ガンバ復帰の井手口陽介、その状態が垣間見えたワンシーン

2019年08月11日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

88分、森島へのチェイシングでボール奪取にかかったが――。

ガンバ大阪に復帰した井手口は、広島戦で80分から出場した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ22節]G大阪 1-1 広島/8月10日/パナスタ

 井手口陽介がホームでガンバ大阪の"再デビュー"を果たした。

 2014年にユースから昇格してプロデビューを果たして以降、17年までG大阪で活躍した井手口は、18年にイングランドのリーズへ移籍。スペインのクルトゥラル・レオネサ、ドイツのグロイター・フュルトへのレンタルを経て、8月5日にG大阪に完全移籍で復帰が決定した。

 10日の広島戦では、80分から途中出場。インサイドハーフに入って細かいパス交換で攻撃に関与していたが、決定的なプレーはないままゲームを終えた。井手口も「今日の広島は引いてきていたので、引いた相手を崩すのは、アイデアがないとなかなか崩せないと思う。ちょっとしかやっていなかったですけど、やりづらかった部分はあります」と振り返った。

 また井手口は、合流して間もないデビューだったこともあり、「練習してまだ時間が経っていない」と口にした。そのうえでチームへのフィットについては、「戦術自体は難しい部分があんまりないと思っているので、あとは自分のコンディションだけだと思っています。この数日で、また一段階コンディションを上げれるようにやっていきたいと思います」と述べる。

 そんな井手口の状態についてだが、現在のコンディションが垣間見えるワンシーンがあった。88分のことである。

 自陣ペナルティエリア手前で味方のクリアボールがこぼれると、広島の森島司にルーズボールを拾われる。浮き球をコントロールしたが3タッチ目で大きく流れそうになった森島に対し、その瞬間、すかさず井手口はギアを上げてボールを狩りにかかる。だが、森島よりも先に身体を入れることができず、ボール奪取とはならなかった。

 もちろん、このワンプレーで井手口の状態を判断し切れないだろう。ただ、ボール奪取能力の高さが特徴の選手であるだけに、「もしベストコンディションであれば、ボールを奪えていたのではないか?」とも感じさせた。

 いずれにせよ、前述の通り井手口も「コンディションを上げれるようにやっていきたい」と口にしているため、トップフォームに戻って活躍できることを期待して見守りたい。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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