ルカクのインテル加入で元エースの処遇はどうなる? かつてのオーナーは「イカルディのほうが…」

2019年08月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

3冠達成時のエースも現状を嘆く

クラブから構想外を伝えられているイカルディ。このまま残留しても……。(C)Getty Images

 現地時間8月8日、この夏を通じて去就が注目されてきたロメル・ルカクが、マンチェスター・ユナイテッドからインテルへ移籍することが決定した。

 アントニオ・コンテ監督が熱望したベルギー代表FWの獲得が決まったインテルだが、一方で内部に抱える火種の解決も注目される。昨シーズン途中にキャプテンマークを剥奪し、プレシーズンに首脳陣が構想外を言い渡したマウロ・イカルディの処遇だ。

 イカルディと妻で代理人のワンダ・ナラは、家庭の事情もあり、ミラノから引っ越すつもりがないと言われる。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、子どもたちのことを重視するイカルディ夫妻が、あらゆる移籍先を考慮しない意向と報じている。

 クラブとの対立が表面化しているイカルディだが、その実力は折り紙付き。それだけに、インテルはイカルディと和解すべきとの声も絶えない。

 イタリア紙『Corriere dello Sport』によると、以前からイカルディを評価する元オーナーのマッシモ・モラッティは「イカルディのほうがルカクより上」と述べている。

「私は彼のことを知っているが、とても素晴らしい青年だ。つねにプロフェッショナルだった」
 
 また、『fcinter1908.it』によると、2009-10シーズンの3冠達成時のエースであるディエゴ・ミリートも、アルゼンチン『Fox Sport Sur』で、かつて一緒にプレーしたこともある同胞の後輩について、「彼のことをよく知っているから残念だ」と、その現状を嘆いた。

「私のラストシーズンに彼とプレーしたが、クラブのために多くをしてきた選手、あれほどゴールを量産してきた男が、このような状況に置かれているのはつらいね」

 ルカクの加入でますます居場所がなりそうなイカルディは、それでもインテル残留を貫くのか。戦力外通告を繰り返してきたクラブが、元主将を構想に戻すことはないのか。類稀な決定力を持つゴールゲッターの去就が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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