18年前、ミハイロビッチに命を救われた女性が、白血病の指揮官にメッセージ!「善行は必ずその人に…」

2019年07月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

ラツィオでプレーしていたミハイロビッチが動く

現在は療養中のミハイロビッチ。監督は続ける予定だ。(C)Getty Images

 冨安健洋が所属するボローニャは7月29日、シャルケとの親善試合で3-2と勝利した。3日前には同じブンデスリーガのケルンに1-3で敗れていたが、ドイツ勢相手に今度は結果を残した。

 ただもちろん、そこにシニシャ・ミハイロビッチ監督の姿はない。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、テレビで観戦していたという。白血病を公表し、現在は闘病中だからだ。

 このセルビア人監督には各地から絶えずエールが寄せられている。そのすべてが、指揮官を勇気づけることだろう。なかでも、ある女性の声援は心に響いたのではないだろうか。
 
 その女性とは、ニコリーナ・ラドゥノビッチさん。『Corriere dello Sport』紙によると、18年前にミハイロビッチの善意で命を救われたという。

 当時4歳だったニコリーナさんは、心臓の病気を患っていた。治療には、莫大なお金が必要となる。それを知ったある人物が、近くの街の出身で、当時ラツィオでプレーしていたミハイロビッチに手紙を書いた。

 手紙を受け取ったミハイロビッチは、少女のために資金を提供。ラツィオのチームメートたちも賛同したという。その結果、ニコリーナさんはローマの病院で手術を受けることができた。22歳となった現在は、裁判官を目指している。

 病魔に侵された指揮官を、「私のヒーロー」というニコリーナさんは、「シニシャ、私はあなたが偉大な人だと知っている。みんながそれを知っていると確信している」と、恩人が病に打ち勝つことを信じていると述べた。

「私はあなたの回復を信じている。善行は必ずその人に戻るのだから。あなたはたくさんの命を救ってきた。神はあなたを救う。私はそれを祈る。頑張って、シニシャ」

 ミハイロビッチが病との闘いに勝ち、元気に冨安ら選手たちを指導する姿が見られるのを願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事