「監督や先生方を胴上げしたい」選手権を怪我で欠場した聖和学園・FW櫻庭琴乃が今年のインターハイに懸ける想い

2019年07月30日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「お世話になっている人たちがいっぱいいる」

支えてくれる人たちに感謝を伝えるため、次戦の目標は大きく「ハットトリック」だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 7月29日、インターハイ(全国総体)女子の部の2回戦が沖縄で行なわれ、東北王者・聖和学園(宮城)は初出場の帝京大可児(岐阜)を2-0で下した。
 
 素早いパスワークで終始ボールを握った聖和学園は、後半6分にCKからMF櫨川結菜のゴールで先制点を奪うと、直後の後半8分にも今度はMF田邉寧の得点で追加点。その後も個々の技術で帝京大可児を上回り、準決勝進出を決めた。
 
 この試合に1トップで出場し、何度も効果的なポストプレーでタメを作るなど大いに存在感を発揮していたのが櫻庭琴乃だ。
 
「1回戦はあまりプレスがなかったんで、裏に抜けたり自分のやりたいことができたんですけど、今回は強く来たので、いつものプレーよりかはみんなに合わせたり、囮になる動きを意識しました」
 
 昨年の冬の選手権では直前の疲労骨折で欠場。悔しい思いをした。しかしその怪我も「みんなのプレーを見れたので勉強になりました」と前向きに捉えている。
 
「手術が終わって、1月の下旬に新人戦の東北大会があったんですけど、みんなは"東北大会は任せて"って言ってくれました。常盤木に負けちゃったんですよ。自分が出てればいけるって気持ちはあったんで悔しかったです」
 
 悔しい思いはたくさんしてきた。だがそれを乗り越えて来れたのも周りの支えがあったからだと櫻庭は話す。
 
「監督やスタッフの先生方、お世話になっている人たちがいっぱいいるので、その人たちを胴上げできるように頑張ります」
 
 インターハイ県予選決勝で貴重な決勝ゴールをマーク。本大会の初戦でも2ゴールを奪い勝利に貢献した。2回戦では得点こそなかったが、今大会でゴール量産が期待される注目の選手だ。
 
 次戦、準々決勝の相手は優勝候補の十文字(東京)と強敵。「目標は大きくハットトリック」と自身の目標を笑顔で話す櫻庭は、支えてくれるみんなのため、最後まで走り抜き、ストライカーとしてゴールを狙う。
 
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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