“戦力外”のベイルが攻守で皮肉な大活躍! マドリーはアーセナルにPK戦で勝利。久保建英は出番なし

2019年07月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジダンに戦力外通告を言い渡されたベイルが皮肉な活躍!

自身のポテンシャルを見せつけて攻守に躍動したベイル。その活躍でマドリーを救ってみせた。 (C) Getty Images

 現地時間7月23日、レアル・マドリーは、アメリカ・ワシントンのフェデックス・スタジアムでのインターナショナル・チャンピオンズカップ(ICC)で、プレミアリーグの強豪アーセナルと対戦した。

 3日前に行なわれたバイエルン戦と同様、ジダン監督は新戦力のアザールら現状のベストメンバーを先発で起用。注目の18歳、久保建英はベンチから戦況を見守った。

 試合は開始早々の9分にナチョが2度目の警告を受けて退場となって、数的不利となったマドリーが劣勢に立たされる展開になる。すると、10分にラカゼットがPKを決めてアーセナルが先制に成功する。

 その後もアーセナルペースで進むと、24分にはオーバメヤンが追加点をもぎ取って、マドリーは2点のビハインドを背負うこととなった。

 一方のアーセナルも40分にソクラティスが2度目の警告を受けて退場となり、試合は10人対10人となるも、反撃の糸口を見いだせないマドリーは、2点のリードを許したまま、ハーフタイムを迎えた。
 
 迎えた後半、マドリーはマルセロ、イスコ、クルトワ、アセンシオ、オドリオソラに加え、バイエルン戦を欠場し、退団騒動に揺れるベイルもピッチに送り出すと、この交代策が見事に的中する。

 まずは56分に反撃の狼煙となる1点を挙げる。左サイドを攻め上がったマルセロの低いクロスをエリア内でイスコが中央へと折り返す。これをアセンシオがシュートすると、GKが弾いたボールをベイルが押し込んだのだ。

 騒動の渦中にある男の一撃で1点を返して俄然勢いづいたマドリーは、3分後に同点とする。再びマルセロのクロスからアセンシオが強烈なシュートをゴール左上へと突き刺した。

 怒涛の猛追で、あっという間に試合を振り出しに戻したマドリーは、その後も攻勢を強め、アーセナルを押し込んでいった。

 マドリーが流れに乗るなかで、攻守に存在感を示したのはベイルだった。66分にヴィニシウスのクロスボールに左足で合わせて相手ゴールを脅かすと、75分には、自陣のゴールライン上で相手シュートをクリアして窮地からチームを救った。

 ジダンが退団を仄めかし、事実上の戦力外通告を受けたベイルの奮闘もあって、マドリーは、アーセナルを圧倒。そんな皮肉な流れのなかで、起用が注目された久保には最後まで出番は訪れなかった。

 結局、勝ち越し点が生まれずに試合は2-2で90分が終了。PK戦へと突入した。

 迎えたPK戦では、アーセナルが二人目のジャカと4人目のモンレアルが失敗。対するマドリーは、一人目のベイルがいきなり失敗したものの、それ以降は全員が成功させて3-2で今夏のICC初勝利を挙げた。

 アーセナルにPK戦の末に競り勝ったマドリーは、現地時間26日にアトレティコ・マドリーと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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