10万人の前で名スピーチも…ユーベ移籍が決定したデリフト。最大の魅力は19歳とは思えないパーソナリティーにあり

2019年07月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

優勝セレモニーでマイクを握り…

熾烈な争奪戦の末にユーベが手中に収めたデリフト。ビッグクラブのプレーに注目が集まる。 (C) Getty Images

 現地時間7月16日、ユベントスがアヤックスからオランダ代表DFマタイス・デリフトの獲得することが決定した。翌日にはメディカルチェックの様子もSNSで公開され、正式発表は秒読み段階となっている。

 デリフトはまさに超逸材と呼ぶに相応しいCBだ。

 19歳ながら名門アヤックスのキャプテンを担い、18-19シーズンはエールディビジ優勝とチャンピオンズ・リーグ準決勝進出に貢献。そのポテンシャルの高さは、バルセロナ、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・ユナイテッドといったメガクラブが"大争奪戦"を展開し、最終的に移籍金7500万ユーロ(約93億7500万円)というビッグディールでユーベ入りを果たしたという事実がすべてを物語っている。

 その大器の魅力は、188センチ・89キロという巨躯を利したデュエルの強さに加え、ハイクオリティーなビルドアップ能力、そしてパーソナリティーの強さにある。

 とりわけ、パーソナリティーに関しては、個性派が揃うアヤックスでクラブ史上最年少でキャプテンを任されたという事実からも分かるように、若さを感じさせない雰囲気を醸し出している。

 そんなデリフトの圧倒的なキャプテンシーを感じさせた出来事がある。それは昨シーズンの終了後、国内二冠達成を祝し、クラブがアムステルダム市内で盛大な優勝セレモニーを開催した際のことだった。

 リーダーとして挨拶を求められたデリフトは、会場に詰めかけた10万人のアヤックス・サポーターたちの前でマイクを持つと、「とにかく重要だったことがある」と切り出し、熱意に溢れたスピーチをしたのだ。

「僕らは今シーズン、バイエルンを破り、レアル・マドリーを蹴散らし、ユーベも倒してやった。そうすることで、ここにいる僕たちがアヤックスとは何か、アムステルダムという街がいかに素晴らしいかを世界中に見せることができたと思っている。自分たちが何を支持しているか、それは攻撃的なフットボールにほかならない。同時に、天国から見守ってくれている偉大な人(ヨハン・クライフ)が見たがっていたもの、常に僕たちに求めていたものを今シーズンは見せることができたと思っている」

 このスピーチを聞いたアヤックス・サポーターは熱狂。また、各国メディアからは、「まだ19歳の若者に世界が注目する理由はこれだ(英紙:Daily Mail)」といった絶賛が相次いだ。

 ユベントスではレオナルド・ボヌッチやジョルジョ・キエッリーニというカルチョを代表する重鎮たちとポジション争いをすることになるデリフト。このティーンエージャーは、イタリアの絶対王者になかでも際立った輝きを放つに違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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