湘南が4か月ぶりのホーム白星!曺監督は大量3得点での2連勝に「本当に疲れました…」

2019年07月15日 佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

日本代表・杉岡の今季初ゴールが逆転弾に

利き足とは逆の右足で、鮮やかなゴールを決めた杉岡。写真:徳原隆元

 J1リーグ19節の湘南ベルマーレ対ヴィッセル神戸が14日、Shonan BMWスタジアム平塚で行なわれ、3‐1の逆転勝ちで湘南が勝利を収めた。

 前節のアウェー名古屋戦で勝利し、3試合連続無得点&5連敗という泥沼状態からようやく脱した湘南は、弾みをつけるためにも重要なこの一戦で、ホームでは3月17日の4節仙台戦以来、実に約4か月ぶりとなる勝利をあげ、2連勝を掴んだ。

 20分、神戸の古橋享梧に左足シュートを決められ先制を許した湘南は、神戸のシュート5本に対し同11本の猛攻で迫るも決め切れず、前半は0‐1で折り返すことに。

 後半に入り69分、相手陣内右サイドからDF山根視来とのワンツーでエリア内深くへ駆け上がった古林将太がラストパスを送ると、ゴール前へ詰めていた山﨑凌吾が左足で押し込み、同点に追いつく。続く74分、古林と途中交代で入った鈴木冬一が右サイドからクロスを上げ、こぼれ球を拾った杉岡大暉が右足でシュート。ゴール前左から蹴り上げたボールは、腕をいっぱいに伸ばした相手GKの手の上を越えゴール右隅に収まり、見事な逆転弾になった。さらに78分、梅崎司の左サイドからのフリーキックにフレイレがヘディングで合わせダメを押す。終わってみれば3‐1と、ここ最近得点力が課題だった湘南が2点のリードで試合を締めた。
 

 試合後、曺貴裁監督は、「疲れました、今日は」とコメント。3月以来ホームで勝点3を獲得できず、苦しい思いをさせてしまったサポーターへの思い、そしてサポーターへ勝利を届けられず苦しい思いをしていた選手たちを見てきた。

「確率が高いか低いかの采配をするのであれば、監督ってあんまり要らないと思っていて。 はたから見て『確率が低いな、何でこの選手出すんだろう』ということを、ちゃんと自分の中のロジックを持って(選手を)使っていく。やっぱり監督って孤独だし、そんなものなんだろうなということを改めて今年は感じながらやっています」とその胸中を吐露した。

「だけどやっぱり、自分ひとりでチームを回すことはできない」「選手だけじゃなくて、ここにいるメディカルスタッフやマネージャー、運営に関わる人たちを含めて、全員の思いがこういうところに乗ったんだと思っています」と今節の勝利について振り返り、「(前述のサポーター、試合に関わるすべての人)その人たちの恩にちょっとは報いることができたかなという気持ちです」と語った。

 今節の勝利により湘南は15位から順位を一気に4つ上げ、11位に。次節はアウェーで、前半戦では2‐0と快勝した札幌と戦う。

取材・文●佐藤香菜(サッカーダイジェスト編集部)
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