【京都】山形戦で決勝弾の一美。殊勲のFWは中田監督からどう評価された?

2019年07月13日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

中田監督が褒めたのは「決め切れなかったあとの…」

山形戦で決勝点を決めた一美。写真:徳原隆元

 2019年7月13日、アウェーで山形に1-0と勝利した京都は、その山形と同勝点(40)ながらも得失点差でわずか1上回って今季初めて首位に立った。山形撃破の立役者は一美和成だろう。0-0で迎えた54分にセットプレーのチャンスから、こぼれ球を右足で押し込んで奪った決勝点はまさに値千金だった。
 
 一美本人も「1点取れたのは良かった」と安堵の表情を浮かべていたが、京都の中田一三監督に言わせれば「もっと(ゴールを)入れれましたね」となる。確かに決定機は他にもあった。前半にポストを叩いたシーンもあれば、後半にGKとの1対1で外した場面もあったのだから、監督がそう言うのも頷ける。
 
 実際、一美も「最後のところで決め切れなかったのは自分の課題。ちゃんと決めることができたらもっとチームは楽になっていたはずです」と反省。監督とほぼ同じコメントを発していた。
 
 
 ただ、中田監督は決め切れなかったあとの守備については褒めていた。
 
「決め切れなかった時に戻ってボールを奪ったり、そういうところはできていた。むしろ守備のほうでエンジンがかかってきたかなと。決められない時に守備面で貢献してもらえるのはすごく頼もしい」
 
 なかでも、山形のボランチである本田拓也に対してのチェイシングが目を引いた。持ち前のフィジカルを生かしてプレッシャーをかけパスコースを狭めるなど、精力的にディフェンス面でも貢献していたのだ。一美の追い込みが山形の攻撃のリズムを狂わせた可能性は十分ある。実際、山形に完全に崩された形はあまりなかった。
 
 完封勝利の立役者は"攻守"において大きく貢献した一美で間違いない。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)
 
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