「バルサは久保のミスを取り返そうとしている」現地紙は安部裕葵の獲得に皮肉も――

2019年07月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「前線も中盤もこなせ、センスに恵まれている」

鹿島の10番を背負っていた安部がバルセロナへ。久保に続き、スペイン屈指の名門に加入することになる。 写真:滝川敏之

 7月12日、鹿島アントラーズに所属している20歳のMF安部裕葵が、スペイン1部のバルセロナに完全移籍することで基本合意したと発表された。

 今後、安部はメディカルチェックなどを経て正式に加入する。バルセロナ側からの発表はまだないが、現地メディアはすでにこの移籍について報じている。

 スペイン・メディア『20minutos』によれば、移籍金は200万ユーロ(約2億5000万円)。トップチームに昇格した際には、ボーナスが付与される契約になっているという。

 スペイン紙『ara』は「バルセロナは日本人選手と契約を結ぶ」と報じ、安部がバルサB(スペイン2部B=実質3部)でプレーすることを、このように報じた。

「バルサの動きは、安部ではないほかの日本人選手を獲得できなかった"ミス"を挽回するための試みのようだ。そう、バルサの下部組織で育ったタケフサ・クボは、レアル・マドリーでプレーすることが決まっている」

 とはいえ、安部への期待感もあるようだ。

「日本のリーグで最高の評価を得た若手の選手であり、コパ・アメリカでは日本代表デビューを飾った。ヨーロッパでもその存在は注目されており、将来の日本代表を背負って立つアタッカーとして期待されている。安部はクラブ・ワールドカップでマドリーと対戦したこともある。その大会では、見事なゴラッソも決めている」

 さらに、カタルーニャの地方紙『La Vanguardia』は「バルサに加入が発表された安部は、前線と中盤の両方でプレーできる。クラブではアタッカーとしてプレーしているが、MFもこなせる。非常にセンスに恵まれている。来年の東京オリンピックでも欠かせない存在になると見られる」とポジティブに紹介している。

 若き日本代表の俊英は、世界屈指のメガクラブで爪痕を残すことができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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