冨安健洋、板倉滉に続く欧州組も誕生! 東京五輪世代DFのクラブでの現在地をチェック!

2019年07月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

U-20W杯での活躍を評価されたか? 菅原がオランダ挑戦へ

東京五輪世代の有力DF。上段左から時計回りに、板倉滉、冨安健洋、杉岡大暉、原輝綺、菅原由勢、椎橋慧也。写真:サッカーダイジェスト

 弱冠20歳でシント=トロイデン(ベルギー)の中核を担う冨安健洋や湘南に欠かせない戦力の杉岡大暉。さらには国際大会で活躍を見せた椎橋慧也や菅原由勢など、五輪世代のDF陣は実力者が豊富だ。彼らの所属クラブでの立ち位置を展望する。
 

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 東京五輪世代のDFで特に目が離せないのが、A代表にもコンスタントに名を連ねる冨安健洋だろう。ベルギーのシント=トロイデンで研鑽を積む20歳のCBは昨季、リーグ戦で27試合に出場。確かな痕跡を残すと、推定市場価格は10億円を超え、新シーズンにはイタリア・セリエAのボローニャへの移籍も囁かれている。
 
 同じく、欧州組の板倉滉はコパ・アメリカのウルグアイ戦で待望のA代表デビュー。今年1月にイングランドのマンチェスター・シティに移籍し、直後にレンタルでオランダのフローニンヘンへ。今後の動向は不透明だが、クラブでも次のステップに進めるような"決断"を下せるか。また、新たに海を渡ることになったのが、名古屋の菅原由勢だ。U-20ワールドカップの8強入りを懸けた韓国戦では失点に直結するミスがあり、チームも敗れたが、それ以外はほぼ完璧なパフォーマンスを披露。その活躍ぶりが評価されたのか、大会後にオランダのAZへの移籍が決定。新天地での奮闘に注目だ。
 
 国内組では、板倉と同様、湘南の杉岡大暉、鳥栖の原輝綺、さらには大分の岩田智輝もコパ・アメリカでA代表デビューを飾った。杉岡と原の所属クラブは今季、下位に低迷。重要な戦力でもあるふたりには、代表での経験を活かしてチームを浮上させる働きが求められる。一方、ウルグアイ戦、エクアドル戦でまずまずのパフォーマンスを見せた岩田は、躍進・大分の原動力のひとり。持ち前の攻撃力に磨きをかけチームをさらに上位へ引き上げたいところだ。
 
 そしてトゥーロン国際大会で株を上げた仙台の椎橋慧也も楽しみな存在だ。同大会ではCBで質の高いプレーを披露し、ベストイレブンに選出。確かな手応えを得たはずで、さらなる飛躍を予感させる。
 
 仙台で定位置を掴んでいる椎橋とは異なり、磐田の大南拓磨やC大阪の瀬古歩夢は、ポジション奪取がノルマとなる。前者はトゥーロン国際大会で、後者はU-20ワールドカップでレギュラーとしてプレー。持てる能力に疑いはないだけに、それをJの舞台でも証明したい。これはFC東京の岡崎慎にも当てはまる。トゥーロンの地で日本初の準優勝に輝いたU-22代表では3バックのリベロとしてフル稼働。今度は青赤のキットに身を包み、逞しさを増した姿を見せてほしい。
 
 今回のU-22代表では数少ない大学生組ながら、安定したプレーを見せていたのが田中駿汰だ。来季の札幌加入が内定している大阪体育大CBにはこのまま順調に伸びていってほしい。

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