アルゼンチン、運命の大一番――14年も勝てていないブラジルとの“クラシコ”で鍵となるのはメッシの出来だ【コパ・アメリカ】

2019年07月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

14年も勝てていない宿敵との一戦

今大会ここまで1ゴールと、ベストコンディションとは言い難いメッシ。この10番のパフォーマンスがブラジル戦の運命を左右する。 (C) Getty Images

 1993年に開かれたコパ・アメリカのエクアドル大会以来のメジャータイトルを目指すアルゼンチンにとって、負けられない一戦が幕を開ける。

 現地時間7月2日(日本時間7月3日9時30分)、アルゼンチンはコパ・アメリカの準決勝でホスト国ブラジルとの大一番を迎える。

 南米サッカー界を牽引する存在(最近では勢力図も変わりつつあるが……)である両国が、互いに強烈なライバル意識を持っているのは周知の通りだ。1914年9月の初対戦以来、公式戦は105試合が行なわれ、ブラジルが41勝26分け38敗とやや勝ち越しているもの、ほぼ互角と言っていいだろう。

 ただ、近年はアルゼンチンが苦戦を強いられている。彼らが公式戦において最後に勝どきを上げたのは、2005年6月8日に行なわれたドイツ・ワールドカップ予選だ。アドリアーノ、ロビーニョ、カカ、ロナウジーニョを擁したスター軍団相手にエルナン・クレスポの2ゴールとファン・ロマン・リケルメの鮮烈な一撃で3-1と勝利した。
 
 つまり、アルゼンチンは実に14年も公式戦で宿敵から勝利を挙げていないのだ。コパ・アメリカにおいても、2007年ベネズエラ大会の決勝で対戦したが、0-3と大敗を喫して辛酸をなめた。

 ここ数年の対戦成績に加え、今回の試合会場は、ブラジルが5年前に開かれた母国でのワールドカップ準決勝でドイツに1-7と大敗を喫した"悪夢の地"ミネイロンということもあり、アルゼンチンのメディアやファンは、「目にものをみせてやろう」と意気込んでいる。

 今回のクラシコで鍵を握るのは、やはりリオネル・メッシの出来だろう。

 今大会は、尻上がりに調子を上げてきているチームとは裏腹に、ベストには程遠いパフォーマンスが続いている。ゴールはグループステージ第2節のパラグアイ戦で挙げたPKによる1点のみで、本人も「僕にとっては、まだベストな大会とは言えない」と準々決勝のベネズエラ後に漏らしていた。状態が芳しくないのは間違いない。

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