「異例の行動で我々を驚かせた」 国歌を歌ったメッシに母国紙が脚光!アルゼンチンの士気を高める要因に?【コパ・アメリカ】

2019年06月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

しっかりと口を開いて歌う!

珍しく国歌を歌ったメッシ。その歌声でチームを鼓舞した? (C) Getty Images

 現地時間6月28日に行なわれたコパ・アメリカ準々決勝で、アルゼンチンがベネズエラを2-0で下し、ベスト4へと駒を進めた。

 立ち上がりから果敢なフォアチェックを仕掛け、局面では肉弾戦を演じ、ここ数試合では見られなかった"激しさ"を見せたこの日のアルゼンチンは、開始早々の10分にラウタロ・マルティネスのゴールで先制に成功する。

 その後はベネズエラの反攻を凌ぎながら試合を進めたアルゼンチンは、74分にジオバニ・ロ・チェルソがダメ押し点をねじ込んで趨勢を定めた。

 難敵を相手に完勝を収めたアルゼンチン。今大会はここまで苦戦を強いられていただけに、ここにきて、伝統のハードワークが復活したことで、国民の熱狂度もいくらか高まっている感がある。

 そんななか、大きな脚光を浴びているのが、大黒柱リオネル・メッシの"とある"振る舞いだ。珍しく試合前に国歌を歌ったのである。

 これまでメッシは、キックオフ直前に催される国歌斉唱時に歌わないことでいわれのない批判を受けてきた。

 当人は、「僕は国歌を歌う必要はないと思っている。愛国心は感じているし、歌っても何も変わらないだろう。それが聞くことが僕のやり方なんだ」と批判を意に介していない様子だったが、幼くしてバルセロナへ旅立ったメッシだけに一部のファンからは「代表チームのキャプテンに相応しくない行動をしている」といった声が噴出していた。

 そんななかで迎えたベネズエラ戦。この日もキャプテンとしてチームの先陣を切ってピッチに入った背番号10は、しっかりと口を開き、声を出して国歌を歌ったのである。

 これには母国メディアも驚きを隠せないようだ。地元紙『Clarin』が、「メッシが国歌を歌った! これは異例の行動だ。ボール扱いとは関係ないところで彼が我々を驚かせた」と綴れば、『Ole』は、「彼が歌ったことには皆がビックリしている」と伝えている。

 なぜ、メッシは国歌を口にしたのか? アルゼンチンのスポーツ専門放送局『Tyc Sports』のフラッシュインタビューに本人は次のように答えている。

「確かにそうだね。そうしたいと感じたから歌ったんだ。それだけだよ(笑)」

 どうやら気まぐれだったようだが、彼が「栄光と共に生きよう(アルゼンチン国歌の歌詞)」と声高らかに歌ったことが、チームの士気を高めたと言えるかもしれない。

 果たして、メッシはこの先も国歌を口ずさむのか? 来る7月2日に行なわれるブラジルとの準決勝でも注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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