惜敗もレンヌの観衆に採点「8」を贈られたなでしこ。とりわけスタンドを魅了したのは…【採点&寸評|日本1-2オランダ】

2019年06月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

第三者としてスタジアムを訪れた観衆が高評価。長谷川は攻守両面で高い貢献度

 日本1-2オランダ
【得点者】日本=長谷川(43分) オランダ=マルテンス(17分・90分)
【警告】なし 【退場】なし
【Player Of the Match】リーケ・マルテンス(オランダ)

[女子W杯ラウンド16]日本1-2オランダ/6月26日(日本時間)/ロアゾン・パルク
 
なでしこジャパン 6.5
コンパクトなブロックを敷いて、相手のスピードに対抗。相手のウイングとインサイドハーフとの連係を断ち切った。相手の鼻先でボールを滑らせて食いつかせ、足を止めることにも成功した。終盤は、ほぼ一方的な展開に持ち込み、得点チャンスを山のように築いた。ほぼ唯一にして最大の減点材料は、ノックアウトステージで最も必要とされる勝利を手に入れられなかったこと。第三者としてスタジアムを訪れたレンヌの観衆は、なでしこジャパンに「8」を贈っていた。
 
GK
18 山下杏也加 6
ボールが流れるピッチ条件で、ライン裏へ蹴られたボールへ正確な対応を続け、同点直後のミーディマのシュートを防ぐなど、この日もスーパーセーブが出た。ディフェンダーを動かすことを得意としているだけに、セットプレーからフリーで打たれた1失点目は悔いが残りそう。
 
DF
3 鮫島 彩 6.5
ファン・デ・サンデンとのマッチアップを、ベテランらしく確実なポジショニングで凌ぎ、前にいる長谷川の自由度を広げた。今大会も4試合で重責を全うし、その存在感は大きかった。
 
4 熊谷紗希 5.5
ラインを上下動させ、コンパクトな陣形をコントロール。裏に向かって蹴り込まれるボールは、足を伸ばしてことごとくからめとった。終了間際に不可避のPK献上。大きな失意に耐えられるであろう、彼女のところで発生したのが、不幸中の幸いか。
 
5 市瀬菜々 5.5
同展直後、ミーディマに正面から破られ、シュートを打たれた。つなぎの中でも不安定な場面が散見された。いっぽうでチームを救う好プレーもあり、ペナルティエリア内でも勇気を持ってボールを保持した。評価が難しい。
 
22 清水梨紗 7
対面するマルテンスに2ゴールが記録されたが、それはコーナーキックとPKによるもの。自身のマッチアップ時には主導権を握り、ほとんど仕事をさせなかった。なでしこデビュー戦がオランダ戦。当時の借りを返したかったが……。
 
MF
14 長谷川唯 7.5
左サイドで先発。守備ではオランダのインサイドハーフをケアして、右ウイング、ファン・デ・サンデンを孤立させた。攻撃面でも岩渕と相性の良さを見せ、しっかり機能。課題とされてきたチームを助けるゴールを、しっかりとゲット。いよいよ頼れる選手になってきた。
 
6 杉田妃和 7
前線のフォロー、チャンスメイク、そして相手カウンター時のスペースカバーまで、幅広い活躍を見せた。三浦とのダブルボランチは日ごとに成長。もっと上のラウンドで見たかった。

次ページレンヌの観客を完全に魅了。ボールを持つたび大きな歓声が起こった

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