【久保建英のマドリー移籍の真相】 FC東京の大金社長が経緯を説明

2019年06月15日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

海外でプレーしたいという想いが強く

レアル・マドリ―への移籍が決まった久保。写真:サッカーダイジェスト

 6月15日の神戸戦後、FC東京の大金社長が「久保移籍の経緯を説明する」としてミックスゾーンで対応した。大金社長はまず、「先ほどホームページのほうでファン・サポーターのみなさまへということで、そこに書いてあるとおりです」と説明した。その大まかな内容は以下のとおりである。
 
「久保選手は2015年5月にFCバルセロナからFC東京U-15むさしに加入しました。その背景には前所属クラブの事情もありましたが、自らの成長のステップとしてFC東京を選択しました。加入する時点から、久保選手の海外でプレーしたいという想いが強く、18歳を迎える時にはもう一度その可能性を確かめるべく、クラブとの契約期間はその日までとなっておりました。(加入当時はアマチュア、プロ契約は2017年から)


 そして18歳を迎えた2019年6月、当然FC東京からもオファーを出しましたが、世界でもビッグクラブと言われる複数クラブからも同様にオファーがありました。FC東京の今シーズンのチーム状況、自身の成長の実感から、本人はそのまま残留して優勝に貢献したいという想いもあったと聞いております。ただ、最終的にはレアル・マドリードという世界でも屈指のクラブを選択することになりました」
 
 FC東京との契約が切れたのは6月4日(久保の誕生日)なので、R・マドリ―移籍で発生する「違約金はない」(大金社長)。

 
 移籍発表まで他のクラブからの打診もあったはずだが、その窓口がクラブになっていたわけではないという。だから、最終的にR・マドリ―移籍を決めた要因についても大金社長は「本人と話してないし、直接は聞いていない」。
 
 久保の窓口になっていたのは代理人で、どこからどのようなオファーがきたかも「正式に聞いていない」。代理人ついては「たぶん誕生日を迎えるまでは正式にいなかったと思います。誕生日を迎えて代理人をつけたのではないかなと。あくまでこれは推測ですが」。
 
 FC東京に残留するかは「本人の決断次第」だったが、大金社長の想いとしては「せめて今季は最後まで一緒に戦ってほしかった」。だから、移籍すると聞いた時は残念な気持ちもあったという。
 
 久保にとって、FC東京でのラストゲームは14節の大分戦になる。コパ・アメリカが終わってから「ファン・サポーターのみなさまにご挨拶できるタイミングがあれば、と考えていますが、今すぐにやれますとか、やれませんとか、そういう回答はできない。できれば本人から抱負なんかを語ってほしいと考えていますが」。
 
 ちなみに、大金社長は久保が抜けたFC東京にも言及。補強については「今のチーム状況を見ながら考える」とのことだった。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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