酒井高徳、伊藤達哉の去就に影響は? ハンブルクが元ボルシアMGのベテラン指揮官を招聘

2019年06月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

清武を指導した経験もあるヘキング

18-19シーズンはボルシアMGを率いたヘキング。ブンデスリーガでの監督歴は14年にのぼる。 (C) Getty Images

 酒井高徳、伊藤達哉が所属するブンデス2部のハンブルクは、新監督にディーター・ヘキンクが就任すると発表した。

"再建請負人"としてドイツ国内で評価の高いベテラン指揮官は、2018-19シーズンはボルシアMGを率いて5位でフィニッシュ。来季のヨーロッパリーグ出場権を置き土産にクラブを去った。

 新天地がどこになるのか注目されていたが、1年での1部昇格を逃したハンブルクの指揮官に収まった。就任にあたり、ヘキンクは次のように意気込みを語っている。

「他のリーグに籍を移すことや、スポーツディレクターになる道もあったと思う。だが、ハンブルクを引き継ぐことはあらゆる選択肢よりも魅力的だった。2部なのは大きな問題ではなく、クリアすべき課題であって、私にとっては楽しみのひとつだ。

 来シーズンに向けてチームを強固にしなければならない。そのためには、トレーニングだけではなく、少しばかりの忍耐も必要となる。そして、ハンブルクという名門クラブのプレッシャーに耐えることのできる精神力を持ったプレーヤーのクオリティーを信じることだ」

 気になるのが、日本人選手ふたりの去就に与える影響だ。地元紙『Hamburger Abendblatt』によると、シーズンが終わった時点では、伊藤は出場機会を求めて移籍を希望し、酒井も来季はクラブを離れる意向を示していた。

 だが、ヘキンク監督の就任によって残留の可能性も高まってきたようだ。『Hamburger Morgenpost』紙は、とくに伊藤の去就に影響があるのではないかと推測している。

「伊藤はこの夏、同僚たちが休暇を取っている間にふたつの大会(トゥーロン国際大会、コパ・アメリカ)に参加するという狂気のスケジュールをこなす。ここで欧州のクラブの目に留まる可能性もあるが、ハンブルクは伊藤がクラブに戻ってくることも十分に想定している。もし戻ってくる場合は、新体制に慣れるまで時間がかかるが、やがて追いつくだろう」

 ヘキンクは、2012年夏に清武弘嗣がセレッソ大阪からニュルンベルクに移籍した際の指揮官だった。その年の12月に解任されたため、指導した期間はわずかだったが、この日本代表MFを重用。清武も3ゴール・5アシストと期待に応えた。

 記事では、この事実を引き合いに、「伊藤が戦力として見なされる可能性は高い」としている。

 その伊藤は現在、フランスのトゥーロンで行なわれているU-22の国際大会に参加中。ドリブルからのチャンスメークでアシストを記録するなど、持ち味を存分に発揮している。

 はたして、21歳のMFは名門クラブでプレーを続けるのか、あるいは新天地を求めるのか。注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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