すでに331億円も投資! マドリーがC・ロナウドとカカを“ダブル獲り”した10年前を超えかねない大型補強へ

2019年06月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

アザール以外にも期待の若手を相次いで獲得

ペレス会長(左)とジダン監督の下、大刷新を進行中のマドリー。クラブ史上最高額の更新は時間の問題かもしれない。 (C) Getty Images

 現地時間6月7日、レアル・マドリーはベルギー代表のエデン・アザールの獲得を発表した。13日にメディカルチェックを経て、2024年までの5年契約を結ぶ。

「今世紀最悪のシーズン」を送ったマドリーにとっては、願ってもない補強になったことは言うまでもない。再建を託されたジネディーヌ・ジダン監督が「目をつむってでも、マドリーに連れていきたい」と9年前から公言していたアザールは、トッププレーヤーのひとりである。

 そんなマドリーの今夏の移籍市場における熱量は例年以上だ。

 ボーナスを含めて1億2000万ユーロ(約156億円)を費やしたアザールのほかにも、フランクフルトのセルビア代表FWルカ・ヨビッチ(21歳)に6000万ユーロ(約78億円)、ポルトの新鋭DFエデル・ミリトン(21歳)に5000万ユーロ(約65億円)、サントスの"ニュー・ネイマール"ことロドリゴ(18歳)に4500万ユーロ(約58億5000万円)を投資。その総額は、すでに約2億5500万ユーロ(約331億5000万円)にまで達した。昨夏の1億6275万ユーロ(約211億5750万円)をすでに大きく上回っている。

 マドリーがこれだけの大枚をマーケットで叩いたのは、フロレンティーノ・ペレス会長が再任した09年の夏以来のことである。
 
 その時のマドリーは、史上最高額となる9400万ユーロ(約120億円)でマンチェスター・ユナイテッドからポルトガル代表FWのクリスチアーノ・ロナウドを獲得。さらにミランからブラジル代表MFのカカ、リヨンからフランス代表FWのカリム・ベンゼマ、そしてリバプールからスペイン代表MFのシャビ・アロンソらを引き抜き、計2億5850万ユーロ(約336億500万円)というクラブ史上最高の金額を投じた。

 今夏の補強は、アザールを除き、いずれもブレイクして1年ほどの若手ばかりで、将来性に懸けた投資という感があり、豪華絢爛さという点では"第2次銀河系軍団"と持て囃された10年前とは非にならない。

 だが、トッテナムのデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンやパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ、マンチェスター・Uのフランス代表MFポール・ポグバの獲得説もしきりに報じられており、史上最高額の更新はもとより、"第3次銀河系軍団"に変貌を遂げる可能性は大いにある。

 ちなみにマドリーは構想外とされているガレス・ベイルやケイラー・ナバス、さらにバイエルンからレンタルバックしたハメス・ロドリゲスの売却を進めており、余剰戦力の放出で得られる売却益で収支のバランスを整える算段のようだ。

 大刷新を図るべく移籍マーケットの序盤から積極的に動いているマドリー。その動向からは今後も目が離せない。

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