「本当に厄介だと思った…」「ポジティブな気持ちじゃなかった」ジルーがイグアイン加入時の“葛藤”を吐露

2019年06月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「1月に教え子がやってくるなんて…」

イグアイン(9番)の加入で出場機会がますます減少したジルー(左)が、その時の心境を告白した。 (C) Getty Images

 マウリツィオ・サッリというイタリア人の智将を招いた2018-19シーズンのチェルシーは、プレミアリーグでチャンピオンズ・リーグ出場圏内の3位、そしてヨーロッパリーグ(EL)制覇を果たして面目を保った。

 そのブルーズは、冬の移籍市場でCFの入れ替えを試みている。得点力の向上を望んでいたサッリは、アルバロ・モラタを手放し、ナポリ時代の教え子であったゴンサロ・イグアインをユベントスから3600万ユーロ(約46億8000万円)の買い取りオプション付きのレンタル移籍で引き抜いたのだ。

 その元アルゼンチン代表FWの加入について、「なぜ、獲得したのか。理解するのが難しかった」と本音を吐露したのは、フランス代表FWのオリビエ・ジルーである。

 2018年1月からチェルシーに在籍するストライカーは、5日にフランスのラジオ局『RMC』の取材に対し、「まさかだった」とイグアイン加入時の葛藤を漏らした。

「まさか監督が1月に自分の教え子を獲得するとは思わなかった。本当に厄介なことになったと思ったよ。実際にサッリには話をしに行ったよ。彼の選択を理解することが難しかったからね。だけど、彼はなぜイグアインを補強したのかを丁寧に自分に説明をしてくれた」
 
 サッリから説明を「受け入れた」というジルーだが、その心は穏やかではなかったようだ。

「正直なところ、イグアインがやってきてから、僕にとってポジティブな気持ちを保つのが難しかったのは事実だ。いつものように出来る限りのプレーをしようと思ったんだけどね……」

 だが、「監督がイグアインを起用した時には、それが間違いだと示すために常に集中していた」と語るジルーは、EL決勝でも得点を挙げるなど活躍。同大会では11ゴールをマークして得点王にも輝き、その価値を証明した。

 先月21日には、2020年6月までの契約延長にサインしたジルーは、来る新シーズンに向けて力強く意気込んでいる。

「リーグでのプレー時間は満足できるものではなかった。だけど、僕は諦めなかったし、来シーズンはまだまだ出来ることがあると思っているよ。チェルシーとの契約は1年残っているし、他のチームに行こうとは現時点で思っていない」

 イグアイン加入後も腐らず、少ない出場時間で結果を残した32歳の点取り屋は、定位置確保に向け闘志を燃やしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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