「今までなかった感じのサッカーになると思う」中島翔哉が久保建英との共演に意欲!

2019年06月03日 元川悦子

カタール挑戦半年の進化を示し、若き久保らと新たなサッカーを日本代表にもたらす!

守備面も向上した中島は、森保ジャパンの中心として6月シリーズでもチームを引っ張る。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

「新しい選手が何人も入ってきたし、みんないい選手なんで、楽しく協力しながら2試合いいプレーをして勝てたらいいと思います」
 
 森保一監督率いる新生日本代表の看板アタッカー・中島翔哉(アルドゥハイル)は、いつも通りの笑顔で6月シリーズに合流した。今回はキリンチャレンジカップ(トリニダード・トバゴ、エルサルバドル)2連戦に加え、コパ・アメリカも控えている。36歳の川島永嗣(ストラスブール)から17歳の久保建英(FC東京)まで幅広い年齢構成のチームになるなか、「僕はそこまで重要な選手ではない」と謙遜する彼が攻撃の絶対的中心になるのは間違いない。3月のコロンビア、ボリビア2連戦でも得意のドリブルと傑出した決定力で「違い」を見せつけただけに、さらなる迫力を示すことが求められる。
 
 とりわけ注目されるのが、FC東京時代に共演経験のある久保とのコンビ。「今までなかった感じのサッカーになると思う」と中島自身もイメージを膨らませる。ご存知の通り、ふたりは個の打開力と周囲と連係する能力の両方を兼ね備えている。仮に久保が右サイド、中島が左サイドに入れば、これまで以上の推進力がもたらされるだろうし、久保がトップ下に入った場合には近い距離感で「生かし生かされる関係」を構築しやすくなる。新ホットライン形成はチームの今後を考えても大きなプラスになるはずだ。

 共存を成功させるためにも、守備の強度を上げる必要があるが、中島はカタールでの半年間でそこに磨きをかけたという自負がある。「(ファリア)監督が親身になって守備を教えてくれるし、カタール人はボールを奪うのがうまい。そういう環境のなかでボールを奪う力を身に着け始めていると思います」と前向きに言う。その成果を6月シリーズで遺憾なく発揮することが肝要だ。
 
「見てくれる人が楽しめて、自分たちがやっても満足できるようなサッカーになれば、いい結果が生まれるし、それが日本のためになると思います」という言葉通り、中島には見る者を魅了する圧巻のパフォーマンスが期待される。カタール首長杯制覇とACL決勝トーナメント進出という目に見える結果を残して凱旋帰国した今、24歳のアタッカーには森保ジャパンをより力強く牽引する仕事が託される。
 
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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