CL王者リバプールの“完全無欠CB”ファン・ダイク、今季公式戦で抜かれた回数は驚異のゼロ!

2019年06月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

ネイマールやメッシでさえも抜けなかった名CB

トッテナムの得点源であるソン・フンミンの突破も許さなかったファン・ダイク。その図抜けた守備力がリバプールに14年ぶりの欧州王者の称号をもたらした。 (C) Getty Images

 現地時間6月1日、マドリードで開催されたチャンピオンズ・リーグ決勝で、リバプールがトッテナムを2-0と破って、14シーズンぶりとなる欧州王者となった。

 イングランドのクラブで史上最多6度目の戴冠をリバプールにもたらした殊勲者のひとりに挙げられるのが、この大一番でUEFAのマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたフィルジル・ファン・ダイクだろう。

 27歳のオランダ代表CBは、開始早々の2分にモハメド・サラーのPKで先制してから、押し込まれたチームの守備を冷静に操舵。相手攻撃陣の急先鋒であるソン・フンミンに完璧な対人プレーで応戦し、75分に迎えた1対1の局面では、トップスピードで仕掛けてきた韓国代表FWをいとも簡単に食い止めた。

 さらに巨漢CBの凄みを物語るひとつのデータがある。それはドリブル突破を許した回数だ。データ集計会社『Opta』によれば、このCL決勝で今シーズンのすべての公式戦を終えたファン・ダイクは出場した64試合で相手に抜かれた回数「0」を記録したのだという。
 
 今シーズンのCLだけを振り返っても、リバプールはパリ・サンジェルマンやバイエルン、バルセロナといった強豪と相対してきた。そのなかでファン・ダイクは、ネイマールやキリアン・エムバペ、さらにはリオネル・メッシといったワールドクラスのドリブラーたちと対峙し、彼らに一回もドリブル突破を許さなかったのである。この戦績は驚異的だというほかにない。

 当の本人は、試合後に英メディア『Talk Sport』のフラッシュインタビューで、次のように語っている。

「本当に誇らしい結果だ。僕だけじゃなく、みんなが一生懸命に働いてきたからやれたんだ。この勝利はいろいろな意味を持つと思う。ひとつ言えるのは、これが疑いようのない成功だってことさ」

 実質リバプール移籍1年目を最高の形で締めくくったファン・ダイク。インタビューの最後に「僕らは今度こそプレミアリーグを勝ち取るためにすべてを尽くすつもりだ」と意気込んだ男の目は、すでに来シーズンへと向けられていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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