【U-20W杯|最新序列】田川と斉藤光の負傷離脱で先発候補に上がるのは?

2019年06月01日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

田川と斉藤光が負傷離脱、郷家、宮代、藤本のコンディションは万全ではない。

グループステージ終了時点でのU-20日本代表の序列予測(C)SOCCER DIGEST

 U-20ワールドカップで日本はグループBを2位で突破。決勝トーナメント1回戦は韓国と対戦する。ここでは、各選手のグループステージでの活躍を基に、日韓戦に向けて最新序列を考察した。
 
 GKでは、若原智哉の地位は揺るがない。エクアドル戦のPKストップ、メキシコ戦立ち上がりの1対1のセーブなど、何度も好守でチームを救ってきた。茂木秀と鈴木彩艶は控えの立場だが、「ひとつの立場を3人で争っているわけですけど、若原くんが出るからにはそこを後押しするのが自分たちの役割」(鈴木彩)とサブGKとしてしっかりサポートしている。
 
 最終ラインでは、攻守両面で安定感抜群のパフォーマンスを見せている菅原由勢が不動の右サイドバックで、瀬古歩夢と小林友希のCBコンビもファーストチョイスで間違いない。イタリア戦で出番が回ってきた三國ケネディエブスは危なっかしいディフェンスが散見されてアピールできたとは言い難く、喜田陽はここまで出場機会がない。このふたりは、控えと見るのが妥当だろう。
 
 難しいのが左サイドバックで、東俊希が第1、3戦に、鈴木冬一が第2戦に出場した。パフォーマンスで見れば、メキシコ戦で1対1の守備の強さを見せつつ、積極的に攻撃参加もした鈴木冬の方が良かった。出場時間で上回る東よりも、鈴木冬が優先的に起用されてもおかしくはない。
 
 ボランチでは、守備の貢献度が高い主将の齊藤未月は絶対不可欠な戦力で、メキシコ戦で2アシストを決めた藤本寛也も重要な選手である。ただ、気がかりなのは藤本がメキシコ戦の翌日からコンディションを考慮して別メニュー調整が続いていた点で、実際にイタリア戦は欠場した。第3戦を終えてからはピッチでのトレーニングを再開したが、果たして決勝トーナメントには万全な状態で臨めるか。もし、コンディションが上がらなかった場合は、ここまであまり良いパフォーマンスを見せられていない伊藤洋輝の奮起に期待したい。

 サイドハーフとしても計算されいてた斉藤光毅がイタリア戦で負傷離脱し、郷家友太はグループステージで「コンディションが上がらなかった」ため、2列目は山田康太と西川潤がファーストチョイスに。選手の駒数が少ないため、中村敬斗や鈴木冬、喜田などがバックアップを務めることになる。
 
 また、イタリア戦で先発した田川亨介と斉藤光の2トップが怪我で離脱しており、FWも戦力が減った。ここまで途中出場からドリブル突破などでアピールを続けてきた中村がついにスタメンへ序列が上がると見る。右MFの西川とポジションを入れ替える選択肢もあるが、いずれにせよ、先発の可能性が高まったことは間違いない。
 
 また、宮代大聖も藤本や郷家と同様にメキシコ戦の翌日から別メニュー調整が続いていた。ただ、状態は悪くないようで、FWの選手に怪我人が相次いでいることを考慮しても、重要な日韓戦は何としてでも出場させると予想する。
 
 原大智はあくまでサブの位置付けか。ただ、5月31日には多くのスタッフと個別特訓した。トレーニングの成果がどう転ぶかは、継続してアピールできるかどうかだろう。
 
 あくまでグループステージの活躍度を基にした6月1日時点の序列予想のため、特に郷家、藤本、宮代などは今後のコンディション調整次第で変わってくる可能性はある。いずれにせよ、日韓戦は総力戦で挑むことになるだろう。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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