元日本代表MF石川直宏のCL決勝予想!注目の選手からFC東京現役時代の秘話も…【後編】

2019年06月01日 熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

「リバプールが本領発揮すれば優勝すると思っています」

リバプールへの思い入れを感じさせる熱弁ぶりの石川氏。写真:滝川敏之

 リバプールへの熱い思いを告白してくれた元サッカー日本代表、現FC東京のクラブコミュニケーターとして活躍中の石川直宏氏。引き続き、今回のチャンピオンズ・リーグ決勝の見どころについて聞いた。話が進むにつれ、現役時代の貴重な秘話も……。

――石川さんはリバプールの優勝を予想されていますよね?

「ここまで来たら、勝ってほしいですね(笑)。スパーズのサポーターには怒られちゃうかもしれませんが……。

 昨季、決勝で敗れた悔しさも胸に秘めているだろうし、リバプールというチームが団結する気がします。加えて、昨シーズンに比べてチームとしての精度が高まっているところが凄いなあと思いますね。陣形をよりコンパクトに保ち、サポートの運動量も90分間落ちない。現時点でも十分にすごいのに、この大会期間中も成長しているように思います。あのレベルの選手たちが、まだ成長するんだと驚きます。

 個人的には、今のリバプールが従来のパフォーマンスを発揮することができれば、優勝すると思っています」

――リバプールは昨季、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝を経験しています。一方のトッテナムは初の決勝進出となります。経験値があるぶん、リバプールが有利でしょうか?

「決勝の雰囲気というのは独特なものがありますよね。あの雰囲気を味わうことができるのは、たった2チームで、先発は22人だけ。戦う前から特別な気持ちがあると思います。一発勝負ということで、奮い立つものがあるんじゃないかと。

 スケールも規模も違いますが、僕自身は、2004年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)、2011年の天皇杯で決勝の舞台を経験しています。ナビスコでは僕らは初の決勝で、相手は2年連続で決勝進出した浦和レッズ。超満員のスタジアム。楽しもうという気持ちでいたんですが、試合が始まる前に、(当時浦和所属の)永井雄一郎さんから『あれ、どうしたの表情硬いじゃん、緊張してるね?』と言われて。やっぱり緊張していたんでしょうね。

 逆に『なんだこの余裕は』と悔しくなって火が付きましたね。(ひとり退場者を出して)耐え続ける試合でしたが、勝ち切ったのは僕らだった。経験があるから有利とは言い切れないので、スパーズが爆発する可能性もあると思います。

 ただ、リバプールは昨年の雪辱に燃える気持ちは強いでしょうね。サポーターも含めて、並々ならぬ気合いで挑むだろうなと思います」

次ページ注目はヘンダーソンとジョレンテorケイン。サイド対決も見どころ

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