【浦和】殊勲の長澤和輝。最大のハイライトはレナト・アウグストを振り切ったドリブル

2019年05月21日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「非常に有効なプレーだった」

長澤のアグレッシブな突破が浦和の2点目を生んだと言える。写真:サッカーダイジェスト

 北京国安戦のハイライトをひとつ選ぶなら、長澤和輝のアグレッシブなドリブル突破だ。1-0で迎えた41分に、レナト・アウグストに潰されそうになりながらも踏ん張り、サイドラインギリギリのところでキープしたボールを、そのままゴール前に運んだシーンである。
 
 レナト・アウグストにプレッシャーをかけられた場面を、長澤は次のように振り返る。
 
「(レナト・アウグストのことを)身体がデカいし、能力がある選手だということは分かっていました。でも、サッカーはデカさだけじゃなくて、身体の使い方とかでああやって前に入れるので、あそこは自分の良さが出たかなと思います。あそこで勝てて、仕掛けてゴールにつながったので非常に有効なプレーだった」
 
 そう言うように、長澤は体格差をものともせず、上手く身体を使ってボールをキープ。倒れそうになりながらも倒れず抜群のボディバランスでレナト・アウグストのマークを振り切ったのだ。さらに素晴らしかったのはそのあと、サイドラインを割りそうなボールを諦めずに追いかけて、見事に追いついた粘り強さだ。
 
「おそらくレナト・アウグスト選手は(ボールが)出ると思っていたのかなと。でも、僕が残して、その段階で相手が追ってきている感じもしなったので、これは仕掛けてシュートまで行こうと思いました」
 
 結局のところ、長澤の諦めないスタンスがあの貴重な追加点につながったのである。ただ、"最後のおいしいところ"は武藤に譲っている。
 
「ギリギリまでシュートは狙っていたんです。でも、武藤選手が入ってきたのでパスに切り替えました」
 
 たしかに、フリーの武藤に渡したほうがゴールになる確率は高かった。状況判断の良さも含め、長澤の持ち味が凝縮されたシーンだった。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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