欧州トップ15クラブの最新スタイル【バルセロナ】最終ラインの構造変化と中盤のダイナミズム

2014年10月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

縦方向のロングフィードやサイドチェンジもレパートリーに。

 ポゼッションをベースとした攻撃的なスタイルは、指揮官がL・エンリケに代わったいまも変わらない。メッシを偽の9番として前線の中央に置く4-3-3システムが引き続き採用され、ボールを失った際にハイプレスをかけ、最短時間でのボール奪回をめざすという守備戦術も踏襲されている。
 
 それでも変化した部分はいくつかある。マテューを加えた最終ラインはそのひとつで、かつてはCBがサイドに大きく開き、中央部分をブスケッツがケアするという形が取られていたが、現在は敵のカウンターを警戒してSBを最終ラインに残しているため、CBがエリアの幅以上に開くケースはほぼ見られなくなった。リーガ・エスパニョーラ7節を終えて無失点という結果は、こうした最終ラインの構造の変化と無関係ではないだろう。
 
 また、縦方向へのロングフィードやサイドチェンジ、あるいはクロスといったグアルディオラ政権下ではほとんど見られなかったプレーも、現在はレパートリーに組み込まれており、さらに、広範囲をカバーするラキティッチの加入でダイナミックな展開が増えている。
 
(ワールドサッカーダイジェスト2014.11.6号より)
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