欧州トップ15クラブの最新スタイル【ローマ】主導権保持を基本としながら鋭利なカウンターを

2014年10月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

攻守に実力者を獲得し、完成度をさらに高める。

 ガルシア監督は就任1年目の昨シーズンに、ポゼッションとトランジションをハイレベルに融合させた攻撃サッカーを構築。攻守に実力者を獲得した今シーズンは、その完成度をさらに高めている。不可解な判定もあり敗れたとはいえ、セリエA6節ではユーベを内容で凌駕し、CLではマンチェスター・Cと互角の勝負を演じるなど、メガクラブ相手でも高い競争力を備える。
 
 攻撃は最終ラインからの丁寧なビルドアップによる主導権保持を基本としつつも、守→攻の切り替えではジェルビーニョなど走力自慢のスピードを最大限に活かせるカウンターアタックを優先。そのいずれにおいても、「偽のCF」の元祖であるトッティの類稀なパスセンスが、重要な鍵を握っている。
 
 今後キーマンになりそうなのが、膝の怪我で12月まで離脱予定のストロートマン。昨シーズンは傑出した戦術インテリジェンスを武器に攻守のバランス担保において重要な存在となっていたこの万能型MFが、復帰後すぐにフォームを取り戻せば、スクデットとCL上位進出はともに現実的な目標だ。
 
(ワールドサッカーダイジェスト2014.11.6号より)
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