「僕は一体誰と話せばいい? 寂しいよ…」退団決定の岡崎慎司への想いをレスターの“盟友”が吐露

2019年05月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「シンジは誰よりも過小評価されている」

“盟友”である岡崎(20番)への想いをフクス(28番)が語った。 (C)REUTERS/AFLO

 今シーズンの終了とともに、岡崎慎司のレスターでの日々は終わりを迎えた。

 現地時間5月12日に本拠地キング・パワーで行なわれたチェルシーとのプレミアリーグ最終節で、66分から出場した岡崎は、得点こそならなかったものの、持ち前のハードワークで献身的なパフォーマンスを披露。強敵とのスコアレスドローに少なくない貢献を果たした。

 入団1年目の2015-16シーズンに奇跡のプレミアリーグ制覇をメインキャストとして経験し、押しも押されもしないクラブの人気選手となった岡崎。そんなサムライ戦士の退団を惜しむ声は絶えない。

 33歳のベテランSB、クリスティアン・フクスもその一人だ。

 岡崎と同じく2015年の夏にシャルケから加入したフクスは、クラウディオ・ラニエリ監督の下で、"あの"プレミアリーグ優勝を左SBのレギュラーとして支えた。その後、若手SBベン・チルウェルの台頭もあってベンチを温める機会が増えた元オーストリア代表DFは、しかしクラブと今月8日に来年6月までの延長契約を締結していた。

 日本代表FWとは同い年で、プライベートでも仲が良いことでも知られているフクスだけに、今回の退団には思うところがあるようだ。
 フクスはクラブの公式インタビューで、心の中にある寂しさを次のように吐露した。

「いま、僕が持っている疑問は、トレーニングや試合の前のストレッチを一体誰とすればいい? 誰と話しをすればいい? ということだね。まぁ、冗談は抜きにして、シンジが出て行くことを知ってから僕はずっと悩んでいるよ。シンジはクラブにとって最高の男で、最高の選手で、ハードワーカーだった。だから、彼がいなくて寂しく思うのは僕だけじゃない。チーム全体、クラブ全体、そしてファンも同じ気持ちだろう」

 さらにフクスは岡崎を「誰よりも過小評価されている選手だと思う」と評価した。

「シンジは他の誰よりも過小評価されてきた選手だと思う。でも、トレーニングでシンジを相手にしたくないということは伝えることができるよ。彼は本当に、本当に良い選手だ。彼とはドイツでプレーしていた時から何度も対戦したけど、太い腿をした小さな男を相手にすることは簡単じゃなかったよ」

 言葉を詰まらせながら"盟友"岡崎へのエモーショナルな想いを語ったフクスは、最後に熱きエールを送っている。

「シンジを失うことは少なくない損失だ。けど、キャリアのために他の挑戦を求めることは十分に理解できる。彼の幸運を願っているよ」

 プレミアリーグで奮闘を続け、「ミラクル・レスター」を支えた岡崎。その功績は、ファンやメディアだけでなくチームの中にも深く刻まれているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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