「シティは2シーズンで198ポイントを挙げたんだ…」勝点1差で優勝を逃したリバプールの指揮官クロップ、宿敵を祝福

2019年05月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

自軍へは「信じられないほどの成長」と感嘆!

シティとの優勝争いに敗れたものの、クロップ(右)はチームのパフォーマンスを誇らしげに称えた。 (C) Getty Images

 今シーズンも熾烈さを極めたプレミアリーグは、現地時間5月12日に開催された最終節で、ブライトンを破ったマンチェスター・シティのクラブ史上初の連覇で決着した。

 ブライトンに先制されながらも、地力の差を見せつけ、結果的に4-1と圧勝して快哉を叫んだシティ。その一方で辛酸をなめたのがリバプールだ。

 本拠地アンフィールドで行なわれた最終節でウォルバーハンプトンを2-0と破って、勝点を97に積み上げながらも、わずか1ポイント差で29年ぶりの国内リーグ制覇を果たせなかったのである。

 今シーズンは開幕から快調に飛ばし、敗れたのはたった「1試合」。勝点97は、1勝につき3ポイントというルールが制定された1981年以降でクラブ史上最多だ。

 栄冠を掴み取ることはできなかったものの、文字通りのクラブ史に残る快進撃を披露したシーズンを終えたリバプール。試合後のアンフィールドで巻き起こった万雷の拍手は、いかに優れた"敗者"だったかを証明するものだった。
 
 無論、指揮官も手応えを感じている。

 試合後、英公共放送『BBC』のフラッシュインタビューに応じたユルゲン・クロップ監督は、笑顔を浮かべながら開口一番に「シティにおめでとうと言わせてくれ」とライバルを称えた。

「なんてタイトルレースだろうか。我々は1ポイント足りなかっただけだが、それはペップとそのスタッフたちが素晴らしい仕事をしたからだ。彼らは2シーズンで198ポイントも挙げたんだ……。これは偉業としか言えないよ。私はリスペクトと賛辞を贈るよ!」

 そして、51歳のドイツ人指揮官は、続けざまに自軍のシーズンを通しての出来を褒めちぎった。

「もちろん、この結果は辛いよ。困難な状況に向かって全力を尽くしたが、十分ではなかった。ただ、我々が一年を通してやってきたのは、本当に信じられないことだ。そして、何よりも今週末の目標であった勝点97を達成できた。これは自分たちの歴史に刻むべきである特別なことだ」

 さらにクロップは、「私が率いたなかで最高のリバプールだった。これは100パーセント、間違いない」と力強く誇った。

「素晴らしいシーズンだったと思う。強いライバルとの厳しい戦いのなかで、選手たちは本当に良くやったよ。我々は適切かつ賢く成長をしている。昨シーズンに作った基礎をベースに、チームは信じられないほどに大きな一歩を踏み出した。ただ、その成長と改善は終わっていないよ。最も壮観な形での終わりは迎えられなかったが、今シーズンの出来は、我々の将来がいかに優れているかを示すものだと言えるね」

 惜しくもプレミアリーグ制覇はならなかったが、レッズにはビッグタイトル獲得の可能性が残されている。言わずもがな、現地時間6月1日にマドリードで開催されるトッテナムとのチャンピオンズ・リーグ決勝だ。

 はたして、熱血漢クロップが率いるチームは、2シーズン連続となる檜舞台で、レアル・マドリーに敗れた昨シーズンの雪辱を果たせるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

次ページ【動画】優勝逃すも本拠地で有終の美! リバプールのプレミア最終節のハイライトはこちら

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事