【EL】PK戦の末、熱戦を制したのはチェルシー!アーセナルの待つ決勝へ!! フランクフルトは惜しくも敗退…長谷部誠はフル出場

2019年05月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

延長でも決め切らず、PK戦で決着

中盤の底で何度も攻撃の起点となった長谷部。守備でも粘り強くチェルシー攻撃陣の前に立ちはだかった。 (C) Getty Images

 現地時間5月9日、ヨーロッパリーグ(EL)の準決勝第2レグが開催され、長谷部誠擁するフランクフルトはチェルシーと対戦。試合は1-1で終わり、アグリゲートスコアでも2-2で延長戦に突入。それでも勝負は決まらず、PK戦の末にチェルシーが決勝進出を果たした。

 長谷部は中盤の底でセバスティアン・ロデとコンビを組んで先発。前線は、ワントップにルカ・ヨビッチが入り、前節は警告累積で出場できなかったアンテ・レビッチをその後方に配した。一方、ホームのチェルシーは第1レグでは先発から外れたエデン・アザールをスタメンで起用した。

 試合はお互いに一歩も引かない展開が続いた。ともに中盤をコンパクトに保ち、スペースを与えない。チェルシーはアザールを活かすべく前線にボールを送るが、なかなかタイミングが合わずに苛立つ場面も見られた。

 チェルシーが少しずつ主導権を握り始めた28分、アザールの動きに吊り出された最終ラインがバランスを崩したところを、ルベン・ロフタス=チークが先制弾を決めてフランクフルトを突き放した。

 前半をリードして折り返したチェルシーが優勢かと思われた49分、中盤から長谷部が放り込んだボールをヨビッチが落とし、ガチノビッチが冷静に縦パス。ワンツーに反応したヨビッチがこれを冷静に蹴り込んで1-1に。アグリゲートスコアも2-2でまったくのイーブンとなった。

 先に手を打ったのは、チェルシーのマウリツィオ・サッリ監督だった。ウィリアンに代えてペドロ・ロドリゲスを投入。フランクフルトもロデが69分に負傷のためジョナサン・デグズマンと交代。続いて72分にはチェルシーのアンドレアス・クリステンセンが負傷し、ダビデ・ザッパコスタがピッチに送られた。

 交代でバタついたのちの77分、そのザッパコスタが決定機を迎えるが決め切れず。その後は一進一退の攻防が続く。84分、ゴール正面でレビッチがアスピリクエタに倒されてフランクフルトがFKを獲得したが、このチャンスは生かせなかった。

 86分、知将はスコアラーのロフタス=チークを下げてロス・バークリーを送る。フランクフルトのヒュッターも後半アディショナルタイムにレビッチに代えて、セバスティアン・アレを投入。お互いに決めきれず、延長戦に突入する。

 延長戦もお互いに一歩も譲らない。96分にチェルシーはオリビエ・ジルーに代えてゴンサロ・イグアインに託す。100分には長谷部からヨビッチ、コスティッチと繋いでアレがGKの逆を突いて完璧なタイミングで合わせたが、ゴールライン上でダビド・ルイスがかき出し、ピンチを脱する。

 張り詰めた流れのなか、ホームのチェルシーが攻勢を強める。116分、CKをキャッチしたCKケビン・トラップに体当たりしたアスピリクエタが体ごと押し込んでネットを揺らすが、ファウルでゴールは認められなかった。

 118分、フランクフルトはガチノビッチをゴンサロ・パシエンシアを投入。それでも流れを変えることは叶わず、PK戦で決することとなった。

 PK戦ではひとりずつ外して迎えた5人目、フランクフルトはパシエンシアが外してしまう。後攻のチェルシー最後のキッカーはアザール。エースがきっちり決め、PK戦を4-3で制したチェルシーが決勝進出を決めた。

 バクーにて5月29日に行なわれる決勝の相手は、19年ぶりにファイナリストとなったアーセナルに決まった。

 敗れたフランクフルトは選手たちが呆然自失とした様子を隠せなかったが、駆け付けたサポーターから惜しみない拍手が送られていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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