敵も味方も驚いた! 奇跡のバルサ撃破を呼び込んだのはリバプールの俊英SBの“咄嗟のキック”だった

2019年05月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

バルサが見せた一瞬の隙を見逃さず…。

セルジ・ロベルト(右)と対峙してCKを奪ったアレクサンダー=アーノルド(左)。この直後のキックが奇跡を呼び込んだ。 (C) Getty Images

 チャンピンズ・リーグ(CL)準決勝第2レグが現地時間5月7日に行なわれ、バルセロナを4-0で粉砕したリバプールが、アグリゲートスコア4-3として、2シーズン連続となるファイナルへの切符を掴んだ。

 敵地カンプ・ノウでの第1レグを0-3で落としていたリバプールが本拠地アンフィールドで見せた、サッカー史に残るであろうドラマチックな大逆転。それを呼び込んだのは、レッズの俊英SBトレント・アレクサンダー=アーノルドの"機転"だった。

 20歳の生え抜きDFが見せ場を作ったのは、リバプールが3-0と合計スコア(3-3)で追いついて迎えた79分だ。

 敵陣の右サイド深くで、相手に意図的にボールをぶつけてCKを獲得したアレクサンダー=アーノルドはボールをセットした後に、味方のジェルダン・シャキリが近寄ってきたのを確認してキッカーを譲ろうとボールから離れかけた。しかし、エリア内のバルサDF陣の準備が整っていないと見るや、素早くコーナースポットへ戻って、右足で低いクロスを供給。これをディボック・オリギが決めて決勝弾が生まれたのである。
 
 咄嗟の判断で機転を利かせたアレクサンダー=アーノルドのキックには、失点直後に茫然自失の表情を浮かべたバルサの選手たちはおろか、味方ですらも驚きを隠せないといった様子だった。事実、主将のジョーダン・ヘンダーソンは、試合後に英メディア『BT Sports』のフラッシュインタビューで、次のように答えている。

「本当に信じられないよ。アメージングなコーナーキックだった。全くもってアンビリーバブルボーイだ」

 当の本人は、このプレーをこう解説している。

「直観的に『蹴らなきゃ』と思ったんだ。相手のスイッチが切れる一瞬だったからね。それにディボックなら仕上げてくれると思っていたよ。彼はトッププレーヤーであり、2ゴールも決めた。誰もがこの瞬間を記憶に刻むはずだよ」

 バルサが見せた一瞬の隙を見逃さず、今シーズンの公式戦15アシスト目を記録したアレクサンダー=アーノルド。20歳とは思えないベテラン顔負けの冷静かつ大胆な判断力が、奇跡を生んだと言っても過言ではないはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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