ACLグループステージ敗退の危機…川崎の面々は苦境に何を語ったのか?

2019年05月08日 本田健介(サッカーダイジェスト)

最終戦に勝っても2位の上海上港が勝利すれば…

厳しい表情で引き上げる選手たち。上海上港と引き分けて、自力でのグループステージ突破の可能性が消滅した。(C)SOCCER DIGEST

[ACL グループステージ第5戦]川崎2-2上海上港/5月7日/等々力陸上競技
 
 ACLのグループステージ第5戦で、上海上港と対戦した川崎は2-2で引き分けた。これで自力での決勝トーナメント進出への可能性が消滅。川崎が所属するグループHでは、蔚山現代が勝点を11に伸ばして決勝トーナメント進出を決め、2位は勝点6の上海上港。川崎は勝点1差で3位に付けている。


 最終戦でシドニーFCと対戦する川崎は勝利を目指す一方、グループステージ勝ち抜けには、他会場で蔚山現代と対戦する上海上港が引き分け以下に終わる必要がある。
 
 開始7分に失点した上海上港戦は、決して悪い内容ではなかった。キャプテンの小林悠は「良い攻撃の時間もありましたし、点を取れそうな雰囲気はありました」と語り、CBの谷口彰悟は「ネガティブなゲームではなかったと思います」と振り返る。
 
 2失点した点に関して小林は「失点は相手の能力にやられたところがあります。やっぱりリーグでは失点しないようなところもやられてしまう」と分析し、「このレベルになってくると質は高い。Jリーグではなかなかないレベル」と、谷口は元ブラジル代表のフッキやオスカールらを擁した上海上港の攻撃陣に舌を巻いたが、約1か月ぶりに先発したレアンドロ・ダミアンを含めた攻撃は機能しただけに、ある程度の手応えは得たようだ。
 
 だからこそ決勝トーナメント進出へ希望は捨てない。小林は「勝点3を取らないといけないことには変わりはないので、しっかり良い準備をするしかないと思います」とキッパリと答え、谷口は「他力ですが、わずかな可能性は残っています。でも僕らが勝たないとなにも始まらないので、まずはそこだけに集中してやっていきたいです。それで他会場の結果でダメだったら受け入れるしかありません」とコメント。
 
 鬼木達監督は「タフさや強さを確認しながら、上手いだけでなく強くなっていく。それは身体のところもそうですし、心のところも成長させて最後のゲームに臨みたいです」と意気込んだ。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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