チェルシーの主将だったケイヒル、退団前に自身を構想外にしたサッリを口撃! 「あの人に敬意を払うのは難しい…」

2019年05月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

全く出番を与えられなかった主将。

長年親しんだチェルシーとのエモーショナルな別れを前にサッリ(右)の起用法への不満をぶちまけたのはケイヒル(左)だ。 (C) Getty Images

 チェルシーの元イングランド代表DFガリー・ケイヒルの今シーズンは最悪なものとなった。チームキャプテンという立場にありながら、マウリツィオ・サッリ監督の構想外となり、まったく出番を得ることができなかったからだ。

 今年6月で契約満了となるケイヒルは、5月5日の英紙『Telegraph』で、「個人的には本当にひどいシーズンだった。退団後はこのシーズンを頭から消し去るよ。僕の最後の思い出は、昨シーズンのFAカップ決勝だ」と振り返った。(『ESPN』より)

「すごく難しかった。それまで6シーズンにわたってコンスタントにプレーし、チェルシーですべてを勝ち取ってきた。だから、スタンドから見守ることになるとは想定外だったね」

 昨夏からチェルシーを指揮するサッリに対してケイヒルは、「2、3、4試合と起用しないだけなら、理由を説明する必要はない。だけど、それが8、9試合になるなら状況を説明すべきだ。でも、監督はそれをしなかった」と、痛烈に批判した。

「自分だけではなく、チェルシーでタイトルを勝ち取った選手たちの状況も目にしてきた。正しいことではなかった。クラブで勝利してきた人たちをリスペクトしない人に敬意を払うのは、僕にとって非常に難しいことだ」
 
 来シーズンに向けて、新天地を探すことになるケイヒルは、「胸を張って」チェルシーを去るとも述べた。そして、ホームでのプレミアリーグ最終戦となった5日のワトフォード戦では終了間際の89分から途中出場をし、チェルシー・サポーターたちから万雷の拍手を送られた。

 この試合後、ケイヒルの『Telegraph』での発言を問われたサッリは、「知らないんだ。申し訳ないね。私にとって重要なことではない」とかわし、「シーズン中の彼は本当にとてもプロフェッショナルだった」と賛辞を寄せた。

「出場したのは5試合とか7試合とかだけだったが、練習場やロッカールームでは本当にとても重要な存在だったよ。今日は彼のチェルシーでのラストマッチだったから、ピッチに立つことが大切だった。たとえ数分でも、ファンや彼にとって非常に重要なことだったと思う。彼はここですべてを勝ち取った。だから、スタジアムやファン、クラブに別れを告げるべきだと思ったんだ」

 試合後にピッチでスタンドに拍手する自らの後ろ姿の写真をSNSに投稿したケイヒル。理想的な形でチームを去れなかった33歳のDFの去就に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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