【川崎】「奮い立たせてくれる」怪物ドリブラーが入団内定会見で明かした小川航基からの刺激

2019年04月26日 林 遼平

強化部がイサカを評価したポイントは?

全日本大学選抜にも名を連ねるイサカ。来年の東京五輪に出場する資格も有している。写真:林 遼平

  抜群のスピードと敵陣を切り裂く勇猛なドリブル突破。桐光学園高時代から将来を嘱望されたサイドアタッカーは来季、Jリーグ王者のユニホームに袖を通す。
 
 4月25日、川崎フロンターレは桐蔭横浜大に所属するイサカ・ゼインの来季加入内定を発表し、神奈川県横浜市の大学キャンパス内で入団会見を行なった。

 その席でイサカはプロ入りへの決意を表明。「1日でも早くピッチに立って活躍することが1番の恩返しになると思う。一日一日全力で取り組み、フロンターレの力になれるように頑張りたい」と意気込みを語った。
 
 ガーナ人の父と日本人の母を持つイサカは神奈川の桐光学園高出身。「大学を経由してプロになると誓ってこの大学に来た」と桐蔭横浜大に進学すると、目の前の目標を達成することで道を切り拓いてきた。

 そんな姿が川崎のスカウト陣の目に留まる。「練習や試合に参加した時に、ここならもっと成長できる。自分が求めている、自分がなりたいようなプレーヤーになっていけるという期待感が大きかった」と判断し、今回の加入内定に至った。
 
 登壇した川崎の竹内弘明強化部長も、「身体能力はもちろんだが、ドリブルやスピードという点で、大学でも高いレベルでやっていると評価している。当然うちは厳しい競争があると思うが、イサカ選手の特徴やプレーで競争を勝ち抜いて、川崎の主力になってくれることを楽しみにしている」と期待を寄せた。
 
 イサカが最初に脚光を浴びたのは高校3年次の選手権。桐光学園で小川航基(現磐田)とともに、冬の檜舞台でベスト16入り果たした時だ。「人間性の部分やサッカー以外の面で指導していただいて劇的に変わったところがある」と高校での変化が、イサカを大きく成長させた。
 
 大学に入ってからも何度も難しい時期を経験し、自分がプロになれるのか疑う時も「たくさんあった」と言う。それでも常に「サッカーが最優先」と考え続けてこられたのは、高校時代のチームメートである小川の存在が大きい。
 

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