【鹿島】期待のルーキー関川郁万は待望のプロデビュー戦でいかなる働きぶりを見せたか?

2019年04月24日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

足りなかった「相手に怖さを与えるプレー」

球際の勝負でも簡単には負けず、強気な縦パスにもチャレンジ。関川本人は満足していないが、ポテンシャルを垣間見せるプレーはいくつかあった。写真:滝川敏之

[ACL4節]鹿島0-1慶南/4月24日/カシマ
 
 注目の高卒ルーキー、関川郁万がACL4節の慶南戦で待望のプロデビューを飾った。
 
「Jリーグの舞台はまだ経験していないですけど、ACLは特別というか、レフェリーの笛も違うし、独特な雰囲気がありました」
 
 試合は残念ながら0-1で敗戦。失点に直接関わったわけではなかったが、CBとして小さくない責任を感じていた。
 
 ゲーム序盤には自らのミスで危ない場面を招いたこともあり、「自分の中では、うまく試合に入れなかった」と振り返る。それでも「徐々に慣れていった」と言うとおり、素早い出足でピンチを未然に潰すシーンもあり、そのポテンシャルを垣間見せたのも事実だった。
 
 もっとも、関川本人は「自分の強み、ヘディングの高さと強さは、相手のCBが前に出てきた時、もっと発揮しなければいけなかった。そこで上手く勝てなかった」と悔しさを滲ませる。
 
「もっと声を出して、リーダーシップを発揮していれば。次に向けて、日々練習する課題が見つかった」
 
 自慢のエアバトルで迫力を出し切れなかったことに加え、「運び出した時に、相手に怖さを与えるプレー」が足りなかったと反省する。攻撃面については「CBなので、そこまで考える必要はないとは思いますけど」としつつも、「でも、今はCBが攻撃のリズムを作る時代でもある」と考えている以上、手を抜くつもりはない。
 
 ほろ苦いデビュー戦となったが、今後ステップアップしていくための材料が見つかったゲームでもあったはずだ。こうした一つひとつの積み重ねで、さらに逞しくなる姿を期待したい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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