柴崎岳、大一番で4か月ぶりの出場! ダメ押し弾の起点となるスルーパスを炸裂させてヘタフェの快勝に貢献

2019年04月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

ヘタフェはセビージャを逆転して4位浮上!

セビージャとの大一番で久々の出場機会を得た柴崎は、3つのポジションでプレーする難しいタスクを難なくこなした。 (C) Getty Images

 4月21日に開催されたラ・リーガ第33節で、柴崎岳が所属するヘタフェは、本拠地でセビージャを迎え撃った。

 前節、約2か月ぶりのベンチ入りを果たした柴崎は、この試合でスタメン入り。昨年12月15日に行なわれた16節のレアル・ソシエダ戦以来となる出場を果たした。

 現在5位のヘタフェにとって、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権争いを続ける4位セビージャとの重要な一戦で、実に4か月ぶりのプレー機会を得た柴崎は、4-4-2の右サイドで起用された。

 試合は攻勢に出るセビージャが主導権を握ると、21分にバスケス、26分にベン・ヤーデルがそれぞれ強烈なシュートを見舞ってヘタフェゴールに迫っていった。

 その後もヘタフェは守備に追われる時間帯が続いた。そのなかで柴崎は、15分過ぎに左サイドにポジションを移す。そして、相手DFラインの背後を突く動きを見せたほか、セットプレーのキッカーとしてチャンスメイクに奔走したが、味方とのタイミングが合わずに決定機の創出には至らなかった。

 均衡状態が続いた意外な形で動く。35分、セビージャのバスケスが自陣エリア内でハンドを犯したプレーが一度は流されるもVAR判定の末にPKへと覆る。これをマタがきっちり決めてヘタフェが先制したのだ。

 さらにセビージャにとっての悪夢は続いた。前半アディショナルタイム4分、柴崎の蹴ったヘタフェのCKからスペイン代表DFエスクデロがエリア内でハンドを犯してしまう。これも一度見逃された後にVAR判定でPKとなってヘタフェのモリーナに決められたうえ、エスクデロも2枚目の警告を受けて退場となったのである。
 
 2度のVAR判定で得た絶好機を確実に仕留めたヘタフェは、後半開始時からシャドーポジションに陣取った柴崎を起点にダメ押し点をゲットする。

 53分、右サイドに開いた柴崎がマタに絶妙なスルーパスを供給。これを受けたスペイン代表MFは一気に相手エリア内まで持ち込み、鋭いグラウンダーのクロスをゴール前に蹴り込むと、最後はモリーナが滑り込みながら押し込んだ。

 決定的な3点目を呼び込むパスを供給した柴崎は、60分にポルティージョと交代し、お役御免となった。

 3点差をつけたヘタフェだったが、74分にCBのジェネがVAR判定の末にハンドを犯して一発退場を命じられてしまう。これで試合の潮目が変わり、数的に並んだセビージャが猛反撃を開始する。

 前半の立ち上がりのように押し込まれたヘタフェだが、3点差の余裕が彼らを救った。

 精神的な優位性を保ったホームチームは、相手の猛攻にも動じることなく堅固な守備で応戦してシャットアウト。3-0で逃げ切って、難敵を打ち破ったのである。

 判定に救われた感はあるものの、見事な完封劇を演じたヘタフェは、セビージャを抜いて、来シーズンのCL出場権獲得圏内の4位に浮上した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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