キャプテンに続きPKキッカーも剥奪?“イカルディ王国”の崩壊でエースの座も危うく…

2019年04月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

一度はボールを手にするも…。

 ワンダ・ナラ夫人が奔放な発言を繰り返し、キャプテンを剥奪された騒動を機に、マウロ・イカルディは絶対的な存在ではなくなっているのかもしれない。

 インテルは4月14日に行なわれたセリエA第32節で、フロジノーネに敵地で3-1と勝利した。チャンピオンズ・リーグ出場権確保(4位以内)に向けて、一歩前進したかたちだ。

 ラジャ・ナインゴランのゴールで先制したインテルは、35分にミラン・シュクリニアルが倒されてPKを獲得した。キッカーを務めたのは、イバン・ペリシッチ。これまでその役を務めてきたエースのイカルディではなかった。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、PKの笛が吹かれてすぐにイカルディはボールを手にしたという。だが、ペリシッチが話しかけ、最終的にキッカーが変更になったようだ。

 今シーズンのイカルディはPKで4得点を記録。復帰初戦となった3日のジェノア戦でも、自ら獲得したPKを決めている。

 ルチャーノ・スパレッティ監督は試合後に「ふたりともPKはうまい。おかしなことは何もないと思うね。こういうケースでは、選手の落ち着き具合や心構えによることが多い。譲るのはプロ意識や協力精神の表れだ」と述べるに留まった。

 だが、追加点が確実に欲しい状況だったにもかかわらず、チーム得点王のアルゼンチン代表FWがPKを任されなかったことは注目に値する。騒動の影響を勘繰る声が上がるのは想像に難くない。
 
 ペリシッチがPKを決めると、イカルディは真っ先に駆け寄って手を合わせ、抱き合ってゴールを祝福した。キッカーを巡る新たな騒動に発展しないよう、配慮したのかもしれない。

 だが、Gazzetta dello Sport紙は「次のPKの機会でどうなるかを見てみよう。だが、イカルディはまたひとつ、自分の王国を失ったようだ」と、背番号9の立場が悪くなっているとの見解を示した。

 イカルディが離脱している間に、同胞の後輩ラウタロ・マルティネスは見事に代役を務めた。イカルディよりも周囲との連携が良好で、指揮官はこれからマルティネスをレギュラーに据える考えとの見方も少なくない。

 アルゼンチン代表の試合で負傷したマルティネスは、フロジノーネ戦でベンチメンバーに復帰した。20日の次節ローマ戦で、スパレッティ監督はどちらのストライカーをスタメンに選ぶのか、注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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