トッテナムの「純利益」が世界ナンバーワンに!その最大の要因は?

2019年04月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

“仮住まい”がモノを言い…。

ソン・フンミン(左端)の先制ゴールなどでこけら落としの一戦に勝利したトッテナム。この新スタジアムを要塞化できるか。(C)Getty Images

 トッテナムは4月3日、ようやくオープンした新スタジアム『トッテナム・ホットスパー・スタジアム』での初戦(クリスタル・パレス戦)を2-0の白星で飾った。生まれ変わった本拠地での未来に、誰もが期待と夢を膨らませている。

 一方で、建設中に約9万人のキャパシティーを誇るウェンブリーを"仮住まい"にしていたことは、少なくない恩恵をもたらした。その他の要因も重なり、トッテナムはかつてない純利益を叩き出している。

 英公共放送『BBC』や衛星放送『Sky Sports』は4日、昨シーズンのトッテナムの純利益が1億1300万ポンド(約163億8500万円)にのぼったと報じた。これは、2月にリバプールが発表した1億600万ポンド(約153億7000万円)を抜き、「世界最高額」になるという。
 
 Sky Sportsによると、トッテナムが大きな利益を生み出せたのは、前述のウェンブリー使用による収入増のほか、7年ぶりにチャンピオンズ・リーグ(CL)で決勝トーナメントに駒を進めたことや、グッズの売上が好調だったのが要因だという。

 ただ、BBCは、トッテナムが「ビッグ6」の他クラブと比べ、資金力ではまだ劣っていると指摘。その例として、選手のサラリー総額が「ビッグ6」の中で5番目のアーセナルと比べても1億ポンド(約145億円)も下回り、マンチェスター・ユナイテッドの半分でしかないと伝えた。

 一方で、Sky Sportsは、オーナーのダニエル・レビーの手腕やマウリシオ・ポチェティーノ監督の若手起用により、コストを抑えられているとの見方を示している。

 いずれにしても、今シーズンは補強ゼロという驚きの方針を貫いたにもかかわらず、プレミアリーグで暫定3位につけ、CLではベスト8に駒を進めるなど、コストから見れば申し分のない結果を残している。

 とはいえ、来シーズンは補強に動くだろう。新スタジアムでフルシーズンを戦う最初のシーズンで、収益とチーム強化のバランスをうまく保てるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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