「ゾッとするし、悔しさもある」 ドイツ代表ギュンドアン、ザネに対する“人種差別行為”に同僚ゴレツカは嘆き…

2019年03月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「フットボールには関係ないことだ」

自国の観客による残念な行為を、ゴレツカは嘆いている。 (C) Getty Images

 ドイツの人種差別問題は、根深いようだ。

 現地時間3月21日、ドイツ代表はセルビア代表と国際親善試合(1-1)を行なったが、その際、スタンドからイルカイ・ギュンドアン(トルコ系)、レロイ・ザネ(父がセネガル人)に対して人種差別的な野次が浴びせられた。

 その一部始終を、他の観客がSNSに動画で投稿したことで、ネットを通して全世界に拡散される事態となったのだ。

 これを受け、DFBは当日に警察に調査を依頼。サッカー専門誌『kicker』が報じたところによると、翌日には実行犯とみられる3人が警察に自首してきたようで、現在は経緯について取り調べを受けているという。DFBは、3人のスタジアム出禁処分などを検討しているようだ。

 EURO予選オランダ戦を控え、22日に行なわれた記者会見に出席したレオン・ゴレツカは、スタジアムで目撃された一連の事件について、このようにコメントした。

 「(肌の色の違いなどを野次る行為の)動画は見たよ。ああいったことは許されるべきことではないことだから、毅然とした対応を希望する」

「個人的には、ゾッとする出来事だ。悔しさもある。フットボールで話すべきことはこういうことじゃないし、関係のないことだ。例えば、僕はルール地方で育ったから、もし出身を聞かれたら、シャルケ、ドルトムント、ボーフムとか、クラブ名で答えるよ。そういうものだと思うんだ」

 奇しくも翌日に「国際人種差別撤廃デー」を控えたなかで起きたトラブルに、ドイツ国内では、運営側への批判も高まっている。

 DFBはこの騒動の後、「スタジアムでこうした行為を発見した際は、自分で行動を起こすのではなく、周囲のスタッフに声をかけてください。代表戦のために配備されているスタッフに、対応を任せてください。電話などでも情報提供をお願いします」と呼びかけている。
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