スペイン、決定力に課題を残してEURO予選白星発進! S・ラモスのPKによる勝ち越し点を守り切る

2019年03月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

逸機を続けた挙句にPK献上で同点許す

ドリブルでの進撃でPKを獲得したモラタだが、自身が迎えた決定機はひとつも活かせずに終わった。 (C) REUTERS/AFLO

 3月23日(現地時間)、EURO2020予選が欧州各国で行なわれ、グループFではスペインが2-1でノルウェーを下した。
 
 バレンシア・メスタージャでの一戦、スペインは立ち上がりから主導権を握り、開始1分でダニ・セバージョスがファーストシュートを放つと、5分にはモラタが頭で決定的な一撃を炸裂させるが、GKヤルステインの好守に阻まれる。
 
 ボールを支配して一方的に攻めるホームチームは16分、左SBのジョルディがアセンシオとのパス交換でペナルティーエリアに侵入してクロス。これを中央でフリーのロドリゴがダイレクトで押し込み、先制に成功した。
 
 その後も多くのチャンスを作り、アセンシオ、モラタ、ロドリゴの前線選手がフィニッシュまでも持ち込むも、ヤルステインのファインセーブやシュートの精度の低さによって追加点は奪えない。
 
 一方、守勢を強いられ続けていたノルウェーも時間の経過とともに、ウーデゴーやキングらを中心にして攻撃を仕掛けられるようになり、31分にはヘンリクセンが右サイドを破って最初の決定機を作り出す。しかし高速のクロスにT・エルユヌシは反応できず、自身の身体でクリアするかたちとなってしまった。
 
 スペインはその2分後、左サイドで得たFKからモラタが競り勝ってのヘディングシュートをゴール右隅に飛ばすが、やはりヤルステインにセーブされる。37分に迎えたエリア内での素早い連係から生まれた得点機も、ロドリゴのシュートは枠を外れる。
 
 40分にはジョルディが中央に走り込んだところでスルーパスをゴールに流し込んだが、これはオフサイドで無効とされる。
 
 ロドリゴの単独ドリブルやサイドの攻略、そして中央からと、幾度も相手ゴール前に迫り、I・マルティネスら後ろの選手も積極的にシュートを放ったスペインだが、前半のリードは1点に止まった。
 
 後半もスペインは先にチャンスを作り、51分、モラタがスルーパスに抜け出してシュート。しかし追走したノルトベイトと前に立ちはだかったヤルステインにブロックされる。ここからノルウェーのカウンターを受け、しばらくスペインは守勢を強いられる。
 
 しかし再び攻勢に立つと、59分、ピッチを広く使った展開から、アセンシオのクロスを受けたロドリゴがシュート。これで得たCK(ショートコーナー)でファーサイドのR・ラモスがダイレクトボレーで合わせるも、ゴールマウスを捉えられない。
 
 そして64分、再びノルウェーが攻撃を仕掛け、連続のセットプレーのなかでヨンセンがI・マルティネスに掴み倒されてPKを獲得。これをキングが決めて、アウェーチームが試合を振り出しに戻した。
 
 自チームは逸機を続けた挙句、数少ないチャンスをゴールに結びつけられたスペインは勝ち越しを狙って反撃を開始するも、68分のダニ・セバージョスからの絶好クロスを受けたモラタは、ヘディングシュートを枠内に飛ばすことができない。
 
 しかし70分、そのモラタな左サイドを抜け出してドリブルで突き進み、エリアに入ったところでヤルステインに倒され、PKを奪い返す。キッカーのS・ラモスはフェイントをかけてゴール中央に流し込み、再びリードを奪った。
 
 勝点奪取を狙って高い位置からプレッシャーをかけてくるノルウェーに対し、パスワークで包囲網を掻い潜って再三エリアに侵入し、フィニッシュまで持ち込むスペインは、90分にアセンシオが抜け出してヤルステインの頭上を抜くループを放つも、これもクロスバーを越える。
 
 4分間のアディショナルタイムでは、ノルウェーの攻撃を受けるのに多くの時間を費やしたスペインは、相手のパワフルな攻撃を何とかしのぎ切って、最少リードのまま試合終了の笛を聞いた。
 
 優勢に試合を勧めながらも、ノルウェーの抵抗に苦労し、決定機に課題を残しながらも予選白星スタートを切ったスペインの次節は26日。アウェーでマルタと対戦する。

 なお、3月23日に行なわれたEURO2020予選の各試合の結果は、次頁の通りだ。

次ページ3月23日のEURO2020予選の試合結果

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