メッシ、8か月ぶりの代表復帰も不発…ベネズエラに完敗のアルゼンチンに母国紙は「めちゃくちゃだ」と嘆き

2019年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

閉塞感が漂い続けたアルゼンチン。

フル出場を果たしたメッシだったが、決定的なシーンに絡んだのはL・マルティネスの得点を含めても片手で数える程度。その存在感が希薄だったことは否めなかった。 (C) Getty Images

 現地時間3月22日、アルゼンチン代表はスペインのマドリードにあるアトレティコ・マドリーの本拠地ワンダ・メトロポリターノで、ベネズエラ代表との一戦に臨み、1-3で敗戦した。

 この試合で大きな注目を集めていたアルゼンチンのエース、リオネル・メッシは先発出場。昨年6月30日に行なわれたロシア・ワールドカップのラウンド・オブ16のフランス戦で敗戦を喫してから代表での活動を休止していた男が、約8か月ぶりにセレステ・イ・ブランコ(アルゼンチン代表の愛称)の10番としては久しぶりのピッチに立った。

 しかし、試合の均衡を破ったのはベネズエラだった。6分、左サイドを攻め上がったロサレスのロングボールを敵ゴール前で受け取ったロンドンが華麗なトラップから右足での豪快シュートを突き刺した。

 早々に出鼻を挫かれたアルゼンチンは、メッシを中心に自陣に引いて守備的に振る舞ったベネズエラを押し込んで主導権を握る。

 だが、ロシア・ワールドカップ後に発足したスカローニ体制で初めてプレーするメッシは、周囲との連携不足の感が否めず……。それでも37分に、右サイドからカットインしてから狙いすましたシュートを放ったが、これも相手GKに阻まれて得点には至らなかった。

 アルゼンチンが閉塞感を打破できずにいると、ベネズエラは44分に左サイドから仕掛けたムリージョが見事なミドルシュートを決めて追加点をゲット。そのまま2点をリードして前半を折り返した。
 
 迎えた後半も攻勢を強めたアルゼンチンは59分についに攻撃を結実させる。敵CKのルーズボールを拾ったメッシがハーフウェーライン付近から左サイドへスルーパス。これを受けたロ・チェルソがゴール前へクロスを供給し、最後は走り込んだL・マルティネスがゴールへねじ込んだ。

 一気に勝ち越したいアルゼンチンだったが、三度、ベネズエラにゴールを奪われてしまう。75分、21歳の若手CBフォイが相手MFマチスを倒して痛恨のPKを献上。これをJ・マルティネスに難なく決められてしまったのだ。

 3失点目を喫した直後にゲームメイクが期待できるペレイラを入れて、攻撃に厚みを持たせたアルゼンチンだったが、プレスバックをして逃げ切り態勢を固めたベネズエラの守備を最後まで打ち破れずに逃げ切られてしまった。

 試合後、攻撃の形をほとんど作れないまま、成す術なく敗れた母国代表について、アルゼンチンの全国紙『Ole』は、「まったくもってめちゃくちゃだ」と酷評。さらに不発に終わった背番号10についても「ベネズエラがお祭りムードとなるなか、一人嘆いたメッシは自らの帰還を祝えなかった」と期待外れに終わったことを綴った。

 来る6月のコパ・アメリカを前に大きな不安を残す敗戦を喫したアルゼンチン。26日にタンジェで行なわれるモロッコとの親善試合ではメッシの離脱が決まっているが、はたして、いかなる結果を手にできるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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