「“ファーガソン”こそがマンUの進歩を妨げる」 イブラヒモビッチが古巣の現状に苦言! その真意は?

2019年03月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

「もううんざり!」とも語ったユナイテッドの現状とは?

ユナイテッドでの実働期間は1年だったものの、イブラヒモビッチ(左)は、その間にファーガソン(右)の存在感をひしひしと感じていたようだ。 (C) Getty Images

 歯に衣着せぬ発言で世間を沸かせてきた男が、古巣へ辛辣なメッセージを放った。

 現地時間3月19日、英紙『Mirror』のインタビューに応じたロサンゼルス・ギャラクシー所属の元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチは、2012-13シーズン以来、プレミアリーグ優勝から遠のいている古巣マンチェスター・ユナイテッドの現状に、独自の見解を示した。

 2016年6月にパリ・サンジェルマンからユナイテッドへ移籍したイブラヒモビッチ。その当時、35歳でのプレミア初挑戦には懐疑的な声も挙がったが、1年目に公式戦46試合で28ゴールを叩き出してリーグカップとヨーロッパリーグ(EL)の二冠達成に貢献し、周囲の雑音を一蹴した。

 しかし、2017年4月20日に行なわれたアンデルレヒトとのEL準々決勝第2レグで、右膝前十字靭帯損傷という大怪我を負ったイブラヒモビッチは、約7か月で戦線に復帰したものの、「どんなことにも終わりは来る」と言い残してユナイテッドとの契約を解消。2018年3月にLAギャラクシーへ電撃的に移籍していった。

 そんなイブラヒモビッチが、以前のようにビッグタイトルを手にできていないユナイテッドの勝てない理由を説いた。

 今シーズン、開幕から低調だったユナイテッドは、昨年12月にジョゼ・モウリーニョ監督を電撃解任。オレ・グンナー・スールシャールが暫定監督に就いてからは復調傾向にあるものの、首位リバプールからは勝点18差も離されての5位に甘んじている。

 なぜ、ユナイテッドは不調が続いているのか? "サッカー界の神"を自称する男は、かつて27年に及ぶ長期政権を築き、いまだクラブのアイコンとなっているアレックス・ファーガソンの存在が、チームを後退させていると指摘した。

「起こることすべてがファーガソンの時代で判断される。あの監督こそが、ユナイテッドの進化を妨げているんだよ。『もし、ファーガソンがここにいたとしたら、それは起こらないだろう』とか『ファーガソンならこのようにするだろう』という具合に、すべてがファーガソンに行き着くんだ。

 俺だったら、『もうファーガソンはいないんだ。うんざりだ』と言うだろう。そして、俺がユナイテッドの監督なら、『自分の歴史を作りたい』とか『自分の物語を作りたい』と言うよ。だから、昔のことは聞きたくない。今やるべきことをやりたいからね。新たなメンタリティーを持ってやるべきだ」

 ただ、イブラヒモビッチは、変革の難しさにも理解を示している。

「ファーガソンは、このクラブで歴史的な地位を持っているが、今もクラブは続いている。ユナイテッドは、自分自身のアイデンティティーを見つけなければならない。でも、それは難しいことだ」

 はたして、イブラヒモビッチの指摘する"ファーガソンの呪縛"からユナイテッドが解き放たれる日は来るのだろうか……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事