マンC、余裕の7発大勝でCL準々決勝進出! 正確なスルーパスで引いたシャルケの守備を切り裂く

2019年03月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

シャルケは5試合で21失点…指揮官の去就は!?

抜群の存在感を見せたザネ。スターリングとともに裏に抜け出る動きが効果的で、後半は自身がチャンスメイクで得点に絡んだ。古巣相手ということで、喜びは控えめに……。 (C) Getty Images

 3月12日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)ラウンド・オブ・16の第2レグが行なわれ、マンチェスター・シティは7-0でシャルケを下し、合計スコア10-2で準々決勝進出を果たした。
 
 終了間際の劇的なスターリングのゴールでアウェーでの第1レグを3-2で制し、圧倒的に有利な状況に立ったシティが、国内では3連敗で下位に沈み、テデスコ監督の解任が目前といわれるシャルケをホームに迎えた一戦は、立ち上がりからボールを支配する。
 
 直近の公式戦4試合で14失点のシャルケは、5バックを敷いてシティのパスサッカーに対抗。選手は守備面で集中力の高さを見せて突破を許さず、また高い位置でプレッシャーをかけてボールを奪い、カウンターを仕掛ける場面が幾度も見られる。
 
 シティは落ち着いてチャンスを窺い、14分にダニーロのスルーパスでスターリングがペナルティーエリア右に侵入し、クロスをアグエロが合わせて右ポストを叩く。
 
 最初の決定機は活かせなかったホームチームだが、この相手DFラインの裏を突く戦法がその後、ずばり当たる。まずは32分、ギュンドアンがゴール前に入れたボールにB・シウバが飛び込んだところで、ブルーマに倒されてPK獲得。キッカーのアグエロは、自身CL4試合連続となるゴールを冷静に決めた。
 
 この1点が持つ意味は大きく、シャルケはこれで最低でも3点を奪わなければならなくなった。ほぼ不可能なミッションに、やや集中力が低下したところを、シティは容赦なく攻め立てる。
 
 そして38分、スターリングが縦パスに抜け出してエリア右に侵入し、ヒールで中央へパス。走り込んできたアグエロはこれを受けると、バランスを崩しながらもフェーアマンの牙城を崩して、決定的な追加点を挙げる。
 
 さらに42分、ジンチェンコのスルーパスで抜け出したザネが、フリーでのシュートを難なく決め、古巣からダメ押しとも言える3点目を奪った。
 
 5試合連続で3点以上の失点を喫したシャルケ。引いて守ってもなお、シティの攻撃を封じられなかった彼らは、前半、攻めでは数度相手ゴールに迫ったのみで、シュートは38分にスタンブリが最後尾からドリブルで持ち込んでフィニッシュまで持ち込んだ1回のみに終わった。
 
 後半も展開は変わらず、シティがボールポゼッションで大きく上回り、効果的な縦パスで序盤からザネが立て続けにシュートチャンスを得る。その彼が56分、左から入れたクロスをファーサイドのスターリングがダイレクトで合わせると、副審はフラッグを上げたものの、VARによってオンサイドと判定され、さらにホームチームに1点がもたらされた。
 
 シャルケは何とか一矢を報いようと、ボールを敵陣に運び、58分にコノプリャンカが初めて枠内にシュートを放つが、GKエデルソンに難なくキャッチされる。
 
 シティがやや力を緩めたことで、シャルケがボールを持つ時間がやや長くなったなか、71分に敵陣でボールをスムーズに繋いだシティは、ジンチェンコのパスをエリア左で受けたザネがダイレクトで中央に入れると、走り込んだB・シウバが右ポストに当てながらも決め、5点目を挙げた。
 
 チャンスを作り続けたホームチームは、78分にはザネがエリア前でテクニックを見せて相手選手をかわしてから、走り込んだ交代出場のフォデンにスルーパスを通し、6点目を演出。さらに84分、B・シウバの右からのクロスを、やはり交代出場のG・ジェズスがダイレクトでゴール右隅に叩き込み、ついに7点差をつけた。
 
 終始余裕を持って試合を進め、2シーズン連続で8強入りを決めたシティ。一方のシャルケには、あまりに残酷な結末となったが、両チームの現状を照らし合わせれば、この点差は十分に納得のいくものだった。この大敗を受け、監督人事は今度こそ動きを見せるか。
 
 なお準々決勝の対戦カードは、15日にスイス・ニヨンで行なわれる組み合わせ抽選会で決定する。
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