なぜR・マドリーはモウリーニョではなくジダンを選んだのか?元会長が明かす!

2019年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ジダンには監督以上の権限が。

ソラーリの後任の本命とされたモウリーニョ。だが、約6年ぶりの古巣復帰はならなかった。(C) Getty Images

 レアル・マドリーは3月11日(現地時間)、サンティアゴ・ソラーリ監督を解任し、ジネディーヌ・ジダン新監督の就任を発表した。契約期間は2022年6月30日までとなっている。

 カリスマ指揮官の電撃復帰に、世界中が驚いた。なぜなら、事前に報じられていた新監督の本命は、フロレンティーノ・ペレス会長が推しているとされたジョゼ・モウリーニョ(10年夏から3シーズンに渡ってマドリーを指揮)だったからだ。

 なぜ、マドリーはモウリーニョではなくジダンを選んだのか――。元会長のラモン・カルデロン氏は、英衛星放送『Sky Sports』で「ロッカールームの重鎮たちが、モウリーニョの就任を拒んだんだ」と、明かしている。

「モウリーニョはマドリーに多くの問題を残していった。もしも彼が就任していたら、すでに様々なトラブルを抱えているのに、新たな火種が生まれていたと思う」

 カルデロン氏は「モウリーニョは多くのトロフィーを獲得した優れた指揮官」としつつも、「前回指揮を執った時に、物議を醸すような問題が数多くあった」と続けた。

「ロッカールームのリーダーたちの多くが、モウリーニョのことを望まなかった。新監督を決定するうえで、(クラブは)彼らの意向を無視できなかったのだろう」

 一方で、ジダンの復帰を望まなかった者もいるかもしれない。例えば、昨シーズン終了後に一度は移籍を示唆したガレス・ベイルは、このフランス人指揮官との関係が良くないと言われている。

 スペイン・サッカーに精通するギジェム・バラゲ記者は、英公共放送『BBC』で、ジダンの就任は「ベイルにとっては"困難"を意味するかもしれない。彼はジダンとあまりうまくいっていなかった」と解説している。

 また、バラゲ記者は1シーズンも経たないうちに復帰する見返りとして、ジダンには監督以上の権限が与えられるとの見解を示している。

「ジダンには、これまでペレス会長が良しとしなかった大きな権限が与えられるだろう。ただチームをマネジメントするだけでなく、トップチームに関する様々な決定に関与するつもりだ」

 当然、それにはチーム編成や補強も含まれるだろう。バラゲ記者は「ジダンはアザール(チェルシー)、そして可能ならエリクセン(トッテナム)の獲得も望んでいる」とコメントしている。

 モウリーニョではなく、ジダンを選んだ新生マドリー。シーズン終盤戦で、どんな戦いを見せるか――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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