【ACL展望】広島×メルボルン・V|本田圭佑を迎え撃つ大一番!グループ突破に向けて求められるのは勝利だけ

2019年03月12日 中野和也

高さのあるパトリックは、セットプレーでも重要。

故障者/広島=青山
出場停止/広島=なし

ACLグループステージ2節
サンフレッチェ広島-メルボルン・ヴィクトリー
3月12日(火)/19:00/広島広域公園陸上競技場
 
サンフレッチェ広島
今季成績(J1):7位 勝点5 1勝2分0敗 2得点・1失点
 
【最新チーム事情】
●C大阪戦から中2日。回復が気になるところ。
●リーグ戦でベンチを温めたパトリックが先発する可能性大。
●ベリーシャはACL登録外でプレーできず。

【担当記者の視点】
 アウェーの広州恒大戦ではメンバーを総入れ替えして批判を浴びた。だが、しっかりとメンバー編成を見れば経験豊富な選手が多いことは分かる。ルーキーを3人起用したことで「若手中心」と言われはしたものの、試合当日に体調を崩した水本裕貴がプレー予定だったことを考えれば、リーグ戦とACLのメンバーで経験値的には遜色ない。
 
 ただ、「絶対に勝ちたい」と勝利に意欲を見せる城福浩監督が、今回のメンバー編成でどういう決断を下すか。メルボルン・V戦はリーグ戦から中2日(ちなみにメルボルン・Vは中6日と休養十分)ということもあり、まずコンディショニングが重要なポイントになるのは間違いない。となると、C大阪戦を欠場したパトリックが満を持して登場してくる公算が高い。特に相手には192センチの高さを誇るFWオラ・トイボネン(スウェーデン代表)やCBジェームス・ドナチーの195センチをはじめ、本田圭佑を含め180センチを超える選手がズラリ。高さのあるパトリックの存在は、特にセットプレーでは重要となるだろう。
 
「Jリーグを戦った選手の疲労は考慮に入れるが、勝ったことでリフレッシュできているし、勝つことが疲労回復につながる」と城福浩監督はリーグ戦組の起用に含みを持たせた。例えば高さとスピードのあるエミル・サロモンソン、機動力とスタミナを誇る野津田岳人、クオリティーの高い川辺駿はいずれも前節、途中交代。他の選手たちよりは、体力的なアドバンテージもある。また、守備の陣容についても、回復した水本裕貴や記者会見に出席した井林章に組み合わせるCBは誰か。野上結貴や佐々木翔ら、フィジカル能力と経験のある選手の起用も十分にある。
 
 広州恒大戦は「失点以外は、そこまで悪い試合ではなかった」(和田拓也)。広島のパス回しによって相手の足を止めた後半の内容には見るべきものがあったが、そこからゴールに繋げなかったことが、早い時間での失点とともに反省点。グループステージ突破に向けて絶対に勝利が求められるメルボルン・V戦、「本田圭佑フィーバー」に惑わされず、泥くさく戦い、まずは先制点を取りたい。
 
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)
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