ハンブルク、熱狂のダービーでザンクトパウリに4発大勝! 酒井は守備で奮闘、宮市は好機に絡む

2019年03月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

サポーターの発煙筒で試合は幾度も中断

後半はチャンスに絡んだ宮市だが、相手GKの好守に阻まれてゴールは生み出せず。チームは注目のダービーで大敗を喫した。 (C) Getty Images

 3月10日、ブンデスリーガ2部の第25節が行なわれ、ハンブルクは4-0でザンクトパウリを下した。
 
 前々節で首位から陥落したハンブルクが、勝点4差の4位ザンクトパウリのホームに乗り込んだ「ハンブルク・ダービー」。日本人選手では、酒井高徳と宮市亮がスタメンに名を連ね、伊藤達哉はベンチスタートとなった。
 
 前回は8節で対戦してスコアレスドローに終わったカードは、因縁の一戦らしく立ち上がりから随所で激しい当たりが見られる。ヒートアップするのは選手だけでなく、4分にはハンブルク・サポーターが発煙筒を焚いて、しばし試合中断を余儀なくされた。
 
 ハンブルクはボールポゼッションで上回るも、ザンクトパウリの守備の前に効果的な攻撃は見せられず、逆にカウンターから何度か危ない場面を迎える。
 
 しかし32分、ラゾッガが倒されて得たペナルティーエリア手前のFKをハントが直接狙い、クロスバーにはね返されたところをラゾッガが頭で詰めて、先制ゴールを奪った。
 
 前半、酒井は定位置の左SBで守備に奮闘しながら、38分にはドリブルで進攻して2人をかわし、逆サイドのD・サントスに好パスを通すなど、攻撃でも見せ場を作った。一方の宮市は2列目右サイドに入り、精力的に守備をしながら、カウンターでは右サイドを疾走。ボールを奪って自らカウンターを発動するなどの動きも見せた。
 
 前半はハンブルクのリードで終了。しかし、アウェーチームはアディショナルタイムにハントが負傷でジャッタと交代となったことで、今後の攻撃に不安を残すこととなった。
 
 後半、開始直後に敵陣に攻め入ったザンクトパウリは、エリア内で宮市が右足のダイレクトシュート。鋭い一撃はGKポラースベックの好反応によって防がれたが、ホームチームにとってこの試合最初の決定機となった。
 
 しかしハンブルクはすぐにボールを支配し、53分、左サイドからドリブルで上がったマンガラのスルーパスを受けたエズジャンがシュート。飛び出したGKインメルマンがブロックしてこぼれたところを、ナレイが拾って無人のゴールに流し込み、貴重な追加点を奪う。
 
 リードを広げられたザンクトパウリだが、すぐに反撃に転じ、56分、宮市が右から入れた好クロスがゴール前での混戦を生み、こぼれ球からアラギが決定的なシュートを放ったが、再びポラースベックが立ちはだかり、守護神に当たったボールはクロスバーを越えた。
 
 その5分後、ジャッタのクロスをナレイが折り返し、エズジャンがシュート。これがラゾッガの前に転がり、ハンブルクは3点差とする。
 
 苦しくなったザンクトパウリは、69分にセットプレーからクリアボールを拾ったカッラが鋭いミドルをゴール右隅に飛ばすが、やはりポラースベックがこれを横っ飛びで弾き出した。
 
 ハンブルクは76分にも速い攻めからジャッタが上がり、左ポストをヒットするシュートを放つなど、無理をせずに効率的な攻めを見せながら残り時間を過ごす。
 
 対するザンクトパウリも好調マイアーが巧みなボールコントロールからボレーを浴びせるが、これはわずかに枠を外れた。
 
 終盤に入った81分、再びスタンドで発煙筒が焚かされたことで、主審は選手にロッカールームへ引き上げるよう指示を出す。間もなくして再開された試合、88分にD・サントスのミドルがゴール右隅に突き刺さり、ハンブルクは予想外の大差でダービーを制した。
 
 次節は16日、ハンブルクはダルムシュタットとホームで、ザンクトパウリはザントハウゼンとアウェーで対戦する。
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