【ACL】鹿島を救った平戸太貴が明かす先制弾の狙い所。「中で合わせたら入るボールと…」

2019年03月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

DFとGKの間に送った絶妙なボールは計算通り!

復帰後初ゴールで勝利に貢献した平戸。東京五輪世代の有望株の活躍はチームにとっても好材料だ。写真:滝川敏之

 嫌な流れを断ち切ったのは、下部組織出身の21歳だ。
 
 3月5日、鹿島はアジア・チャンピオンズリーグのグループリーグ1節でジョホール・ダルル・タクジムFC(マレーシア)と対戦。序盤こそ主導権を掴んだものの、時間の経過とともにペースを相手に握られる。

 そうしたなかで迎えた15分。PKを獲得し、先制点を奪う絶好機を迎えた。だが、これをセルジーニョが決め切れない。不穏な雰囲気が漂い、その後も相手にヒヤリとする場面を作られた。
 
 そんな空気を一掃したのが、平戸太貴だ。43分、東京五輪世代の有望株は左CKを入れる。一度は相手に阻まれたが、こぼれ球を拾ってゴール前にクロスを供給。味方が合わせられなかったものの、ボールはそのままゴールへ吸い込まれた。平戸の復帰後初得点は値千金の先制弾となった。
 
 平戸の一撃で息を吹き返した鹿島は、後半にセルジーニョのゴールで加点。終盤に1点を返されたものの、逃げ切って大会初戦を白星で飾った。

 試合後、チームを救った平戸がフラッシュインタビューに登場。ゴールの場面については、「自分のところにこぼれてきて、中に合わせたら入るボールと、そのまま流れても入るボールをイメージして入れました」と話し、イメージ通りのキックに充実の表情を見せた。

 昨季、平戸は町田で右サイドハーフを任されると、J2で8ゴール・17アシストの大暴れ。その活躍が認められ、慣れ親しんだクラブに戻ってきた。そのなかで巡ってきた出番。慣れない右SBで起用されたなかでも、並々ならぬ想いでこの一戦に臨んでいた。

「選手が変わったなかでもしっかりやれるんだというのを見せたい思いと、しっかり勝ち切ることが大事だと思って挑みました」
 
 大岩剛監督の起用に応えた平戸。サイドバックに怪我人が続出しているなかで、結果を残したのはチームにとってもプラスになる。リーグ戦、ACLを戦うチームに頼もしい男が台頭した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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