2年半のブランクを乗り越えて… Jリーガーを兄に持つ21歳の逸材FWがなでしこ初得点!

2019年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

今年1月に代表初招集!! ブラジル戦では途中出場ながら決勝弾!

常盤木学園高時代から将来を嘱望されていた小林。怪我を乗り越え、ついにA代表で眩い輝きを放った。(C)Getty Images

 Jリーガーを兄に持ち、早くから将来を嘱望されてきたストライカーがついに代表初ゴールを奪った。
 
 現地時間3月2日、アメリカで開催されている「2019 SheBelieves Cup」に参加している日本女子代表はブラジルとの第2戦に臨み、3-1で勝利を収めた。
 
 多くの時間帯を自陣で守り、相手の猛攻に耐え続けた"なでしこジャパン"。その展開に誰もが厳しいと感じたに違いない。しかし、そんな窮地を救ったのが21歳の小林里歌子だった。

 1-1で迎えた59分、横山久美に代わってピッチに入った小林は最前線で奮戦。そして、終盤にこの試合最大の見せ場がやって来るのだ。
 
 81分、籾木結花が右サイドでボールを受けると、ゴール前にクロスを入れる。小林は相手の裏をかく動きでマークを外すと、ヘディングでシュートを叩き込んだ。この一撃が小林にとって、嬉しい代表初得点。仲間たちと喜びを爆発させた。

 試合後、フラッシュインタビューに応えた小林は「良い形でブラジルのディフェンスFラインとボランチの間で空くのは分かっていた」と話し、「自分が1回受けて起点になって、そこからモミさん(籾木)が良いボールを上げてくれたので入って良かったです」と自身のゴールに充実の表情を見せた。

 ようやく掴んだチャンスで結果を残した小林。彼女の実績を考えれば、代表初弾は少々遅かったように思える。大分でプレーする小林成豪を兄に持つ点取り屋は高校時代から将来を嘱望されていたからだ。
 
 常盤木学園高でプレーしていた2013年にU-16女子アジア選手権で得点王に輝き、翌年2014年のU-17女子ワールドカップに出場して世界一を経験。2015年のU-19女子アジア選手権では全試合でゴールを決め、チームのU-20女子ワールドカップ行きに大きく貢献した。

 また、同年には常盤木学園高の一員としてなでしこチャレンジリーグに出場。13試合で13得点の活躍を見せていた。しかしそれ以降、小林の名前が表舞台から消える。2015年9月、膝に大怪我を負ったのだ。その影響で2016年のU-20女子ワールドカップの出場も叶わず、高校卒業後に加入した日テレ・ベレーザでは2年間出場できなかった。

次ページ表舞台に戻ってきた小林がイングランド戦でも躍動を誓う!

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