封印してきた“自分の本当のサッカー”を取り戻したベンゼマ 「C・ロナウドがいたときの僕は…」

2019年02月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今は僕が攻撃のリーダーだ」

ストライカーとしての自分を取り戻したベンゼマ。(C)Getty Images

 レアル・マドリーのカリム・ベンゼマは、長年にわたって「自分の本当のサッカー」を封印していたようだ。だが、クリスチアーノ・ロナウドが去った今シーズンは、それを取り戻すことができたという。

 今シーズンのベンゼマは公式戦で20ゴールを記録しており、そのうちチャンピオンズ・リーグ(CL)では4得点をマーク。史上4人目となるCLでの60ゴール超えを達成した。

『ESPN』によると、ベンゼマは『France Football』の取材で「以前はシーズンに50得点以上を決める選手がチームにいて、自分はパサーとしての役割を担っていた。背番号は9、ポジションはCFだけど、実際はCFとしてプレーしていなかった」と述べている。

「僕とC・ロナウドは素晴らしいデュオだった。僕は試合中、ずっと彼を探していた。彼がもっと得点できるよう、助けるためにね。僕は完全な脇役だったのさ」
 
 だが、C・ロナウドはユベントスへ去った。ベンゼマは「今は自分が得点し、チームを引っ張っていくという意思を示さなければいけない。リヨン時代にやっていたのと同じことだよ」と続けている。

「マドリーに来たとき、僕は自分のプレーを変えなければならなかった。もう一度言うけど、シーズンに50ゴールも決める選手のために、僕はプレーしていたんだ。そしてC・ロナウドとのプレーは楽しかった」

「でも、今は僕が攻撃のリーダーだ。違いを作れるかどうかは自分次第。今はとても幸せだよ。僕の本当のサッカーをすることができるからね」

 また、ベンゼマは「自分で得点してチームを勝利に導くのが理想だけど、違う方法でも勝利に貢献できれば、それも良いことなんだよ」とコメント。「今は統計ばかりが話題になる。プレーより得点やチャンスの数ばかり。それが本当に残念だ」と、数字よりも大切なことがあると強調した。

「僕にとって、サッカーとは何よりもゲームなんだ。統計だけじゃない。バスケットボールじゃないんだ。ファンは華麗なワンツーパス、シュート、ノールックパスなどのために、サッカーの試合を観に行く。サッカーはショーのままでなければいけない。僕は幼い頃からサッカーについてそう思ってきた」

 C・ロナウドを引き立てる役割から解放されたベンゼマが、マドリーでどんなパフォーマンスを披露し続けていくのか、注目したい。
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